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米MS、「Office for Mac 2011」を発表 リボンを採用

2010年02月12日 18時00分更新

文● 宮本朱美

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 米マイクロソフトMacビジネス部門(Mac BU)のエリック・ウィルフリッド ゼネラルマネージャーは12日、インターネット会議にて次期Mac版Officeの新要素を発表した。正式名称は「Office for Mac 2011」で、米国における発売時期は2010年の後半。国内での発売次期は発表されていない。

 Office for Mac 2011の特徴は以下の3つ。

  1. ユーザーコミュニティーからのフィードバックを元に開発
  2. Mac/Windowsといった異なるプラットフォーム間の互換性を最大限に高める
  3. 新しいユーザーインターフェースの搭載

 目玉機能のひとつは、新たに用意した共同編集機能だ。OfficeのMac版/Windows版を問わず、複数のユーザーがひとつの書類を開いてその内容を編集できる。変更はリアルタイムに反映してくれる仕様で、履歴を見ることも可能だ。

 共同編集を使うためには、マイクロソフトの提供する無料オンラインストレージ「SkyDrive」または「Microsoft SharePoint Server」を経由する必要がある。現在開発中のウェブアプリケーション版「Office Web Apps」を使えば、ウェブブラウザーで接続して編集を続けることも可能だ。

Microsoft Office for Mac 2011では、ネットを経由してWindows版Officeのユーザーとリアルタイムでの共同編集が可能になる。画面下の吹き出しで、共同作業にあたるユーザー名を確認したり、誰がどこを変更したのかを書類中に表示できる

 インターフェースでは、「リボン」と呼ばれる帯状のグラフィカルなメニューを新たに採用した。Windows版Office 2010(Beta)と見た目は似ているが、メニューバーは従来どおり表示するなど、Macのアプリケーションらしさを保っている。画面が小さい場合は、ワンクリックでリボンを折り畳むことができる。

よく使われる機能を書類上のスペースにグラフィカルに表示する「リボン」インターフェースがMac版Officeにも搭載される。従来よりWindows版Officeに見た目が近づいた。こちらはリボンを広げた状態

リボン折り畳んだ状態。画面が狭い場合やリボンが不要な場合は、ワンクリックで折り畳むことができる

 メールおよびスケジュール管理ソフトでは、従来の「Entourage」に代わって「Outlook for Mac」を採用することを発表していた(関連記事)。今回、Windows版Outlookで使われているファイル形式「.PST」をMac版Outlookでもサポートすることが明らかにされた。

 WindowsでやりとりしていたメールやスケジュールをMacに簡単に引き継げるようになれば、WindowsからMacへの乗り換えも楽になるだろう。


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