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どれがいい? 春の最新HDビデオカメラ徹底比較! 第5回

これは必要! 何かと便利なビデオカメラアクセサリー

2010年02月08日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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PC連携機能をチェック! 付属ソフトでどれだけ楽しめる?

 今回のような検証用の映像ならば、BDレコのカット編集機能だけでも十分だが、旅行の記録や我が子の成長記録などは、もっとこだわった編集をしたいと思うもの。HDビデオカメラで撮った映像を多彩に活用するならば、パソコンを使うのが便利だ。デジタル記録になってパソコンとの親和性は非常に高まり、逆にそれまでアクセサリーとして発売されていたビデオ編集機や編集機能に特化した機能を持ったビデオデッキはすっかり姿を消してしまった。

 現在のHDビデオカメラには、取り込みや管理などを行なうソフトウェアが付属しており、USB接続で手軽に映像を取り込める。それだけでなく、編集や動画共有サイトへのアップロード機能を備えることも当たり前になりつつある。まずは、付属ソフトの基本的な機能をチェックしてみよう。

ソニー「PMB」の画面。カレンダー表示のほか、時間軸による表示(右)も可能だ

 ソニーは独自開発の「ピクチャーモーションブラウザ」(PMB)を付属。管理機能としては、カレンダー形式での日付別にブラウズ表示する機能や、映っている人物の顔をリスト表示したり、GPSで取得した位置情報を元に、撮影場所別に表示したりもできる。

 「YouTube」などへのアップロード機能も備えるほか、不要なシーンの削除や気に入ったシーンの静止画切り出しも可能だ。さらに、ウォークマンへの転送、DVD作成機能まで備えるもので、かなり機能は充実している。また、このソフトは同社の「VAIO」にもプリインストールされており、親和性を高めている。

「ImageMixer 3 SE」のアルバム表示画面

「ImageMixer 3 SE」のアルバム表示画面

 キヤノンは「ピクセラ ImageMixer 3 SE」を付属。取り込み/管理/再生の基本機能に加え、カット編集や文字やBGMの追加もできる編集機能や、AVCHDから各種動画形式に変換できるファイル変換機能なども備える。

 もちろん、DVDディスク作成機能やYouTubeへのアップロード機能も備えている。

カレンダー表示が可能な「Everio MediaBrowser HD Edition」(左)。YouTubeへの動画アップロードはウィザード形式で簡単にできる(右)

 ビクターは、ピクセラが開発した「Everio MediaBrowser HD Edition」(for Windows)を付属。取り込んだ動画や静止画をカレンダー形式の月/日表示でわかりやすくブラウズできる。

 その他の機能としてはDVD/BD作成、「iTunes」へのカンタン動画転送、「YouTube」へのカンタン動画転送が可能。本格的な編集・加工機能は備えないが、ちょっとした映像管理に関しては十分だろう。

「HD Writer AE 2.0」の編集画面(右)。DVDメニューの作成も行なえる(左)

 パナソニックは「HD Writer AE 2.0」を付属。ウィザード形式の操作ナビで誰でも手軽に使える。取り込んだ動画や静止画の表示は、見やすいカレンダー表示にもできる。また、編集機能も比較的充実しており、タイトルの追加や場面と場面の切り替え効果を加えることも可能だ。

 さらに再生機能では、編集した映像の特徴や撮影時の操作情報から重要度の高いシーンを自動で抽出して、1分30秒、3分、最長5分のムービーを自動作成することもできる。DVDメニューの作成機能も備えるなど、便利な機能が豊富だ。


高度な編集がしたいなら市販ソフトを

Everio MediaBrowser HD Edition(左)やPMB(右)など、付属ソフトでもカット編集程度はできる。しかし、それ以上のことをするにはビデオ編集ソフトが必要だ

 このように、付属ソフトだけでも一通りのことはできてしまうが、市販の動画編集ソフトを使えば、さらに表現力豊かな作品づくりを楽しめる。

 有名なところでは「Adobe Premiere Elements 8」(定価1万4490円)などがある。こうした市販ソフトでは、AVCHDはもちろん、MPEG4 AVC/H.264など豊富なハイビジョン動画形式に対応しているのも魅力だ。

「Adobe Premiere Elements 4」の編集画面

「Adobe Premiere Elements 4」の編集画面。動いている被写体を追尾するように、特殊効果やテキストなどを加えられる「モーショントラッキング」など機能満載

 こうした市販ソフトを必要に応じて使い分ければ、動画などの管理もよりスムーズになるし、よりこだわった作品づくりもできる。上を見れば映画作品の制作にも使われているような業務用ソフトも販売されている世界ではあるが、1万円未満の安価で優秀なソフトも多いので、それらから自分に合うソフトを探してみるといいだろう。

「iMovie」

「iMovie」の編集画面。ビデオカメラにMac用の付属ソフトがなくても、これがあるから安心

 このほか、付属ソフトでは冷遇されがちなMacintoshだが、付属の「iLife」に含まれる「iMovie」がAVCHDやHDV形式のHDビデオカメラの取り込みに対応しており、動画の取り込みや編集、書き出しなどは問題なく行なえる。

 ハイビジョンの映像は、大画面テレビで見るだけでも高精細で見応えがあるが、これを多彩に活用してさまざまな作品づくりをすれば楽しみはさらに広がる。我が子の誕生をきっかけにHDビデオカメラを手に入れようかと考えている人は、将来的には本格的な作品づくりまでできるということも覚えておいてほしい。


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