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動画サイトってどうなの? 儲かるの? 第2回

「コンテンツID」で広告モデルを徹底するYouTube

2010年02月02日 12時00分更新

文● 松本淳

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プラットフォームとしての進化を続けることで競争に勝ち抜く

――これはGyaO!の川邊社長にも伺ったのですが、動画視聴という観点からはニコニコ動画などとの可処分時間の奪い合いという競争関係にはあると思います。動画共有サイト同士の競争戦略という観点からはいかがでしょうか?

徳生 ネットレイティング社の調査でも、まだ動画視聴の割合は全インターネット利用層の20パーセント余りでしかありません。固定されたパイを奪い合うという段階ではなく、お互いが努力することで、より市場を拡げていくということではないかと考えています。我々は、プラットフォームとして優先度が高いと捉えている分野での進化についてまずは注力していきます。

――コミュニティという観点からはいかがでしょうか?日本ではニコニコ動画が「動画コミュニティ」と標榜して独自の進化を遂げています。

徳生 私たちも先ほど挙げた(2)Discover、すなわちユーザーが求める動画を見つけやすくする、といぅ点において今よりも一層コミュニティの力を借りる必要があると考えています。1分あたり20時間アップロードされる動画のなかから、私たちがユーザーにお勧め動画を提示して全てのニーズに応えられる段階はすでに超えてしまっていますので。

 ただ、YouTube内で全てのコミュニティの機能を完結させるよりは、例えば現在でもmixiやYahoo Japan、FacebookあるいはTwitterとの連携ができるようになっていますが、そういった外部のコミュニティの力も借りていくべきだと捉えています。競争よりは、ユーザーにとって最も使い易いサイトにできればと思います。



著者紹介――松本淳

 ネットベンチャー、出版社、広告代理店などを経て、現在は東京大学大学院情報学環修士課程に在籍。ネットコミュニティやデジタルコンテンツのビジネス展開を研究しながら、IT方面の取材・コラム執筆、映像コンテンツのプロデュース活動を行なっている。デジタルハリウッド大学院デジタルコンテンツマネジメント修士。著書に「できるポケット+Gmail」など。公式サイト 松本淳PM事務所[ampm]

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