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最新CPUのCore iをいち早く搭載! 中途半端なスペックはいらない

高性能モバイルに磨きがかかった、Let'snote CF-R9/S9

2010年02月02日 10時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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「CF-R9」はジャストB5サイズに、Core i7を搭載


 1月25日に発表された新Let'snoteは4シリーズあるが、使用するCPUは、最もコンパクトなCF-R9(10.4型ディスプレー)が超低電圧版のCore i7。残り3機種(CF-F9、CF-S9、CF-N9)が標準電圧版のCore i5となる。

店頭モデルのラインアップ。CF-S9にはブラックモデルも用意されている

 市場では、安価でほどほどの性能を持つネットブックやCULVノートといった製品に注目が集まりつつあるが、Let'snoteは、これらのノートとは一線を画する性能の高さ、長時間バッテリー駆動、頑丈設計などにこだわった「プロフェッショナルモバイル」の路線を引き続き継承していく。

 中でも注目したいのが、シリーズ最小のジャストB5ノート「CF-R9」だ。10.4型の液晶ディスプレー(解像度1024×768ドット)を採用しており、本体も1kgを大きく割る約0.93kgという軽さだ。前モデルのLet'snote R8が登場したのは2008年の秋だから、かなり久々のモデルチェンジとなる。

筺体内部の構造。左が最新のCF-R9、右が前モデルのCF-R8。基板の裏側にヒートパイプ付きのファンを設け効率的な排気ができるようにしている

 外観に関しては、違いを感じさせないCF-R9とCF-R8だが、CPUの性能向上に合わせ、内部はイチから作り直したと言っても過言でないほど大きく変わっている。

 従来の超低電圧版Core 2 Duo SU9600(1.60GHz)のTDPは10Wだったのに対して、超低電圧版Core i7のTDPは18Wと大きく増えた。普通であれば、筺体サイズを大きくし、ゆとりのある放熱設計にしてもいい。しかし、CF-R9では従来通りコンパクトなボディーのまま、約1.4倍高速な速度を手に入れた(パナソニック調べ、店頭モデルのCore i7-620UM 1.06GHzとの比較)。そのためには、冷却機構を中心とした大幅な内部の刷新が必要だったのだ。

排気口のサイズは同等だが、スリッドの間隔が異なる。間隔が広がっているのは、風切り音を低減し、静粛性を高めるための工夫だ(左がR9、右がR8)

 R8は、冷却機構に関しては最小限で、本体背面の排気口近くに排気用のファンが設けられていただけだった。一方R9では、昨年秋に登場したLet'snote S8の技術を応用して、薄型かつ高性能なファンを採用している。ヒートパイプ付きのファンは、基板の裏側に添え付けてあり、排気口のサイズは同等だが、約3倍の風量が得られる。全体としては約50%高い冷却性能となった。また排気口も、静音性を確保するために、サイズは変えず、スリッドの幅をより広いものに変えている。

 実はこの冷却機構。安定した動作はもちろんだが、マシンの性能を高く引き出すためにも必要なものである。理由はターボ・ブースト・テクノロジーの存在。CPUの温度を低く保てれば、そのぶんだけ高いクロックで動作させることができる。店頭モデルの場合はシングルコアで2.13GHz、直販サイト「マイレッツ倶楽部」モデルに搭載のCore i7-640UM(1.20GHz)では最大2.26GHzとほぼ2倍のクロックに上がるのだ。

 10.4型クラスの小型ノートパソコンで、Core i7を搭載している製品は今のところ少ない。常に持ち運ぶノートだからこそ、性能にもこだわりたい。そんなユーザーにとって魅力的な選択肢が登場した。

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