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目指せ快適! MacBook Pro長期レビュー 第11回

スリムな新Apple Remote、MacBook Proで使おう

2010年01月05日 18時00分更新

文● 海上忍

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Apple Remoteはこう使おう

 Apple Remoteの購入後、まず着手すべきはMacBook Proとの「ペアリング」だ。システム環境設定の「セキュリティ」ペインで「一般」タブを開き、「リモートコントロール赤外線レシーバーを無効にする」にチェックが入っていれば外そう。

 次に「登録」ボタンをクリックして、Apple Remoteのメニューボタンと右ボタンを5秒ほど同時押しする。最後に画面左上にチェーンリンク図が表示されれば、ペアリングは完了。以降、ほかのApple Remoteから操作できなくなる。

 この状態でApple RemoteのMENUボタンを押すと、Front Rowが起動する。Mac OS X 10.4「Tiger」のときに導入されたこのソフト、iTunesライブラリに蓄えられたオーディオ/ビデオをリモコンだけで再生できるところがミソ。iPhotoライブラリにアクセス、デジタルカメラで撮影した写真のスライドショーにも使える。

 誤解を恐れず言えば、MacBook Proを「なんちゃってApple TV」に変える小道具となりうるのだ。

Apple Remote

最初にペアリングを済ませないと、複数のMacがある場合混乱することになる

Apple Remote

Apple Remoteは、iTunesとFront Rowで利用できる


フリー/シェアウェアでApple Remoteをパワーアップ

 長年のMacユーザーなら、「Front Row? そんなの知ってるぜ」という向きは少なくないはず。ここで「Yet Another」な活用法を提示せねば当連載の立場はない。操作方法についてはとやかく言う余地の少ないApple Remoteなので、いくつか有用なソフトを紹介することでその可能性を示したい。

 まず挙げられるのは、フリー/シェアウェアのコントロールソフト。Mac標準の機能ではFront RowとiTunes程度しか遠隔操作できないApple Remoteだが、サードパーティー製ソフトでドーピングすれば、ウェブブラウズなどほかの作業にも使える。


Apple Remote用カスタマイズソフト

ソフト名 種別
Remote Buddy シェアウェア(19.99ユーロ)
mira シェアウェア(9.99ドル)
SofaControl シェアウェア(15ドル)
iRed Lite フリーウェア
XBMC Media Center フリーウェア

 筆者のイチオシは、Macがメディアセンターに早変わりするオープンソースの「XBMC Media Center」。Apple Remoteを標準でサポート、Xbox風UIのフルスクリーンをリモートコントロールできてしまうのだ。

 XBMCはオーディオもビデオも写真も再生OKで、Apple TVやWindows Media Centerとキャラがかぶるソフトだが、注目すべきは対応コーデックの多さ。MP3とAACは言うに及ばず、MPEG-1/2もMPEG-4もH.264もOK、AVIだってMatroscaだって追加インストールなしに再生できる。

 Macの定番メディアプレイヤー「VLC media player」と同様、コーデックにはオープンソースソフトのMplayerやFFMpegの成果を取り入れているので、VLCの機能をメディアセンター風に利用できる、と考えて差し支えない。

 ただし、標準では日本語に未対応、iTunesやiPhotoの共有リソースにも接続できないといった点は「茨の道」かもしれない。Front Rowより「あれもこれも」できるが、自助努力できるユーザーのみトライしてほしい。

Apple Remote

無料で使えるApple Remoteカスタマイズソフト「iRed Lite」

Apple Remote

Front Rowに比べ多数のコーデックに対応する「XBMC」だが……



※次回は1月12日(火)掲載予定です


筆者紹介──海上忍


ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。



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