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コスト削減100本ノック 第25回

ペーパーレスで目に見えないコストを削減する

【25本目】給与明細から始める年間46万円のコストカット

2010年01月06日 09時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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Web給金帳ロゴ

“ペーパーレスの笑い話”とも呼べる逸話をご存じだろうか? パソコンを導入してペーパーレス化を期待したら、むしろプリントアウトによって紙が増えた――というものだ。

今回コスト削減策として紹介するインターコムの「Web給金帳 V3」は、まさにペーパーレスのソリューションだ。しかし、Web給金帳 V3を導入したからプリントアウトが増えた――という事態は発生しない。それどころか、ペーパーレスという言葉に隠れた、本当の意味のコスト削減を行なえる製品となっている。

現在使っている給与計算ソフトと
組み合わせて使える

 Web給金帳 V3は、給与計算ソフトで作成した給与明細データを取り込んで、暗号化されたPDFによるWeb閲覧や、携帯電話へのメール配信、対応したオフィス機器への配信などを行なうパッケージだ。言ってしまえば、給与計算ソフトが作成したデータを、さまざまな形で出力できるソフトウェアなのである。

Web給金帳 V3のイメージ

Web給金帳 V3のイメージ

 出力の形態としては、

  • パソコン向けメール配信
  • パソコン向けWeb配信
  • 携帯電話向けメール配信
  • 携帯電話向けWeb配信
  • 複合機向け配信
  • 専用帳票印刷

などとなっている。

 この中で、複合機向け配信という仕組みが面白い。これは、リコーの複合機「imagio」シリーズや、富士ゼロックスの複合機/プリンターで、PDF化した明細データを出力できるというもの。社内のみならず遠隔地での出力にも対応している。ユーザーは、複合機やプリンターのタッチパネルで社員コードとパスワードを入力するだけで給与明細が受け取れる。

 こうしてさまざまな出力形態を持つWeb給金帳 V3だが、その入り口となるのは、以下のソフトだ。

  • 給与奉行シリーズ
  • PCA給与シリーズ
  • 給与大臣シリーズ
  • 弥生給与シリーズ
  • EXPLANNER/Aiシリーズ

 これらの製品が作成した給与データを、Web給金帳 V3が読み込むというわけだ。価格は、メール配信とWeb閲覧両方に対応したものが100クライアント36万7500円~、メール配信のみのものが100クライアント23万1000円~だ。

 Web給金帳 V3のパッケージ体系として、各ソフトウェアに対応した製品ごとに1パッケージとなっているので、その点には注意が必要だろう。たとえば、給与奉行と連携する製品は「Web給金帳 V3 for 給与奉行」という名前でパッケージングされているので、これを購入した場合は、たとえばPCA給与との連動はできない(Web給金帳 V3 for PCA給与を購入することになる)。

 上記以外の給与計算ソフトを使っている場合は、CSV形式を読み込める「Web給金帳 V3 エンタープライズ 標準版」が用意されている。こちらは100クライアント84万円~で、電子メール配信のみの製品は100クライアント54万6000円~だ。

 Web給金帳 V3の概要は以上だ。では、これによって何ができるのか? 次ページにて解説するが、ひとつ言えるのは、冒頭で述べたように、これは単なるペーパーレスをはじめとした諸経費の圧縮だけではなく、人件費の圧縮にもインパクトがあるという点だ。

次ページに続く

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