メールやUltimate Extrasがなくなった
メールソフトやフォトギャラリー、インスタントメッセンジャー、ムービーメーカーが非搭載になったのはこちらの記事にもあるとおり。マイクロソフトが提供する「Windows Live おすすめパック」やオンラインソフト、市販ソフトなどを利用することになる。Windows 7搭載パソコンの中には、あらかじめおすすめパックをプレインストールしている製品もある。
また、Windows Vista Ultimateの特典として提供される予定だった「Ultimate Extras」は、Windows 7では用意されていない。Vista Ultimateのウリでもあったのだが、おまけアプリケーションのようなものがいくつか公開されただけで、アドオンはほとんどリリースされなかった。これには批判も集まったが、公式ブログも閉鎖されてしまい、今後も登場する予定はない。
Ultimate ExtrasをインストールしたVista Ultimateに、Windows 7 Ultimateに上書きアップグレードした場合も、Ultimate Extrasは使えなくなってしまう。Ultimate Extrasのコンテンツだった「Hold Emポーカー」や「Microsoft Tinker」といったゲームは面白かったので、残してほしかったものだが……。
使いやすくなったスクリーンキーボード
アプリケーションになった「付箋紙」
仮想キーボードをデスクトップに表示し、マウス操作でキー入力を行なう「スクリーンキーボード」も強化されている。コントロールパネルの「コンピューターの簡単センター」→「スクリーンキーボードを開始します」で起動すると、Vistaの時よりも一回り大きいキーボードが表示される。
カラフルな割りには見にくかったVistaのスクリーンキーボードとは異なり、黒白のツートン表示は視認性抜群。キーボードのサイズも変更できるようになり、使いやすくなった。キーボードが使えない環境で重宝するだろう。
また、ネットカフェなどでパスワードを入力する際にスクリーンキーボードを使えば、キーロガーソフトにキーボードの入力を盗まれずにすむ。
Windows Vistaではサイドバーガジェットとして用意されていた「付箋紙」は、機能強化されてアプリケーションになった(関連記事)。
付属ゲームは12種類に増加
付属ゲームは、Vistaの9個に加えて、「インターネットスペード」「インターネットチェッカー」「インターネットバックギャモン」の3種類が追加された。いずれもWindows XPに搭載されていたマルチプレイヤー方式のゲームで、人気があったものだ。Windows 7ではグラフィックが一新されているが、操作方法はXPと同じだ。
一方で、従来と代わり映えしないのが「メモ帳」と「コマンドプロンプト」だ。メモ帳は単機能のテキストビューワーとして使える。それ以上の機能が必要ならワードパッドを使えばいいということだろう。
「コマンドプロンプト」は「表示オプション」から全画面表示がなくなったくらいで機能面では代わり映えしない。コピー&ペーストやパスの入力などは依然として手間がかかるまま。ここは改善してほしいものだが。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。
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