Core i5/i7環境でのメモリオーバークロック検証
それでは、実際にメモリモジュールをいくつか用意して、メモリオーバークロックの検証を行なってみよう。今回用意したメモリモジュールは、GeILの「GV36GB1600C8TC」、Corsairの「TW3X4G1333C9A」「CMD4GX32B1600C8」「CMD8GX3M4A1600C8」の4種類である。
まずは、Core i5環境でのメモリオーバークロックを行なってみた。テスト環境は以下に示したとおりだ。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Core i5-750 |
マザーボード | ASUSTeK製「P7P55D EVO」 |
ビデオカード | EVGA製GeForce GTX 275 |
HDD | Western Digital製WD10EADS(1TB) |
OS | Windows 7 Ultimate (32bit) |
P7P55D EVOの場合、メモリバスクロックは「DDR3-800MHz」のようにメモリチップ規格で表示される。ベースクロックが定格の133MHzの場合、Autoを除く選択肢は「DDR3-800MHz」「DDR3-1066MHz」「DDR3-1333MHz」となり、それぞれベースクロックとメモリバスクロックの比率は1:3、1:4、1:5となる。また、ベースクロックをマニュアルで変更した場合、表示されるメモリバスクロックもそれに比例して変わるのでわかりやすい。
例えば、ベースクロックを150MHzに上げると、選択肢は「DDR3-900MHz」「DDR3-1200MHz」「DDR3-1500MHz」となる。また、オーバークロックメモリを使う場合は、Ai Overclock Tunerの項目を「D.O.C.P.」にすることで、DDR3-1600以上のメモリバスクロックを実現できるが、ベースクロックもそれに応じて上がる。D.O.C.P.を選んだ場合、そのままではクロック倍率が固定になり、Turbo Boostが無効になってしまうので、かえってシステムパフォーマンスが低下することがある。しかし、D.O.C.P.を選んでも、CPU Ratio Settingの項目に手で「Auto」と入力すれば、クロック倍率が可変になり、Turbo Boostを有効にできる。
XMP対応メモリを利用する場合は同様に、Ai Overclock Tunerの項目を「X.M.P.」にすればよい。こちらもそのままでは、クロック倍率が固定になるので、Turbo Boostが無効になるが、CPU Ratio Settingを手で「Auto」にすれば、Turbo Boostを有効にできる。
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