三菱の薄型テレビ「REAL」というと、他の国内大手電器メーカーのブランドに比べると、知名度はやや劣る。大型量販店のテレビ売り場を見ても、探そうと思わないと見つからないような隅の方に追いやられてしまっているのが悲しい。
しかしながら、REALシリーズは現在売れている薄型テレビの大きなトレンドをいくつも先取りした意欲的なモデルが多く、これまでの発売モデルも知る人ぞ知る名機揃いである。
例えば、光沢パネル。液晶と言えば映り込みのないマットな画面だったなか、「MZW100」シリーズでピカピカの光沢パネルを採用して話題となった。今や多くの液晶テレビが光沢あるいは半光沢パネルを採用しているのはご存じの通り。さらに、画面周囲のフレーム部分を極小としたスリムなデザインも、その後各社のモデルが追従している。
そして、今秋、REAL三代目に当たる「LCD-46MZW300」(実売価格30万円前後)が登場。光沢パネルやスリムフレームデザインを踏襲しながら、画質・音質などを一新した集大成的モデルと言える。
スリムフレームに加えて、薄型化も実現。
まずは外観から見ていこう。前から見たフォルムは、46V型で22.7mmの細いフレームなどはほぼ前機種と共通。下部のスピーカーは新設計となりデザインを一新。前機種よりもサイズも大型化されている。
ディスプレイ部も従来の8cmから7.4cmと薄型化された。数値上はわずかな差だが、背面の形状がフラットになり、壁掛けや壁寄せ設置がしやすい形状になっている。1枚の板のようなフォルムは、実にシンプルで数値以上に薄くなった印象がある。