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Lunascape 6“ORION”正式版登場――ブラウザーはUI競争へ

2009年12月14日 06時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 国産のWebブラウザー開発を行なうLunascapeが、最新版となる「Lunascape 6“ORION”」の正式版を公開した。無料でダウンロード可能。従来の特徴である3種類のWebレンダリングエンジン(IE、Firefox、WebKit)の搭載・切り替えに加えて、Firefoxアドオンもサポート。また、製品名と同じ“ORION”の名を冠した新しいユーザーインターフェース(UI)を採用している。

Lunascape 6“ORION”

Firefoxアドオンを追加したLunascape 6“ORION”

 Lunascape 6は今年10月にα版が公開され(関連記事)、以来ユーザーからのフィードバックを受けながら開発が進められていた国産Webブラウザー。一番の特徴は、従来のLunascape用アドオンに加えて、Firefox用アドオンの組み込みが可能になったこと(すべてのアドオンに対応するわけではない)。

ORIONの新UI

ORIONの新UI

アドオン管理のツールバー

アドオン管理のツールバー

 新UIのORIONでは、ネットブックなどの表示解像度の低いディスプレーでも見やすいシンプルなアイコンを搭載。アドオンを自動的にグループ化して管理するツールバーや、同一Webページを3種類のWebレンダリングエンジンで比較するカスケード表示など、使い勝手の向上を図っている。

3種のレンダリングエンジンの表示結果を比較できる

カスケード表示で、3種のレンダリングエンジンの表示結果を比較できる

 また、速度向上の改良も継続しており、従来のJavaScript実行速度の強化に加えて、Firefoxアドオンを大量に追加した場合でも起動速度の低下を押さえる工夫を行なっているという。

JavaScript実行速度の比較

JavaScript実行速度の比較

アドオン16個搭載時の起動時間比較

アドオン16個搭載時の起動時間比較

 WebブラウザーはJavaScript実行のベンチマークテストで比較されるケースが多かったが、IE8の登場で速度競争だけでは優位性をアピールしにくくなってきた。HTML5の標準化も進められているが、UIの改良やアドオン管理の改善によって、ユーザー体験(UX)向上の競争になるのは、利用者として大いに歓迎したい。


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