BIOS設定でオーバークロックを行なう
CPUのオーバークロックを行なうには、ベースクロックやクロック倍率を上げればいいのだが、その具体的な方法は二つに大別できる。一つは、マザーボードのBIOS設定画面を呼び出し、BIOS設定内容を変更する方法で、もう一つはマザーボードに付属するオーバークロックツールを利用して、Windows上からベースクロックなどの設定を変更する方法だ。前者の方法は、OSを問わず利用できるが、後者の方法は、基本的にWindows上しか利用できない。また、すべてのマザーボードに、オーバークロックツールが付属しているわけではないが、オーバークロックツールが付属していない場合でも、ほとんどのマザーボードでBIOS設定によるオーバークロックは可能だ。
マザーボードのメーカーによって、BIOS設定画面のメニュー表記や操作方法などは異なるが、基本的な操作手順は変わらない。そこで、ASUSTeKのLGA1156対応マザーボード「P7P55D EVO」を利用して、Core i5-750のオーバークロックを行なった例を紹介する。
Core i5/i7には、CPU負荷が高く、TDPや温度に余裕がある場合、自動的にクロック倍率を上げてCPUクロックを高めるTurbo Boostテクノロジと、その反対にCPU負荷が低いときに自動的にクロック倍率を下げて、消費電力と発熱を抑えるSpeedStepテクノロジが実装されている。そのため、負荷の状況に応じてCPUクロックが変わるため、少々ややこしいのだが、Turbo BoostもSpeedStepもクロック倍率のみを変更するため、ベースクロックを上げれば、Turbo BoostやSpeedSetpが効いている状態のCPUクロックも、それに伴って向上する。ここでは、限界までのオーバークロックが目的ではなく、あくまでオーバークロックの設定方法を解説するだけなので、ベースクロックを定格の133MHzから166MHzと約25%ほど上げてみた。
BIOS設定手順
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