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ネット+電話の連携で顧客を放さない!

迷えるネット通販ユーザーをアバイアの電話で救う

2009年12月07日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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12月4日、コンタクトセンターの大手ベンダーであるアバイアは「ネット通販時代のコンタクトセンターを考える」という勉強会を行なった。ネットにトレンドが移る通販業界のなかで、同社の提供するコンタクトセンターのソリューションはどのような役割を果たせるのだろうか?

メディアミックス戦略の中で
電話が重要な役割を果たす

 「ネットさえあれば電話はいらないという声もあるが、事業者が生き残っていくためには電話こそが重要」と語るのは、勉強会で登壇に立った日本アバイアの幸崎真一氏のコメントだ。

日本アバイア株式会社 システムエンジニアリング部 システムエンジニアリング マネージャー 幸崎真一氏

 ネット通販は年間+5%のハイペース(日本通信販売協会調べ)で拡大の一途をたどっているが、ネット通販は顧客のロイヤリティが低く、他に逃げやすいという特徴がある。「新規参入の敷居が低く、お店のなかに呼び込むのも難しいので、生き残るためには差別化が重要。この差別化を実現するには、サイトのデザインや構造の改良だけでは限界がある」と幸崎氏は述べる。

 こうした差別化の手段として、現在通信販売のトップ10社中9社がアバイアのソリューションを採用しているという。とはいえ、アバイアのコンタクトセンターソリューションを導入しただけで即効的な成功を収めているわけではない。

 ジャパネットたかたをはじめ多くの通販会社の例を見るまでもなく、昨今は複数のチャネルを連携させる「メディアミックス戦略」がもてはやされている。これはチラシや新聞広告などの紙媒体、TV・ラジオ、電話・FAX、そしてインターネットなど、認知度を上げるメディア、販売に適したメディアなどを適切に組み合わせることで、相乗効果を挙げる販売戦略だ。この中で、複数のメディアを連携させるのにアバイアのソリューションが役立っているのだ。

複数のチャネルを連動させるメディアミックス戦略

通販コンタクトセンターにおける課題

 アバイアではコンタクトセンターをWebサイトと連携させることにより、このメディアミックス戦略をより深めることができると主張する。

間口の広いインターネットからセルフサービスの電話、そしてVIPをエージェントに誘導する

メディアミックス戦略の深化に
Webと電話の連携あり

 たとえば、ある国内の携帯電話の販売サイトでは、最初のページにユーザーがログインしてから実際に携帯電話を注文するまでの確率が3パーセントに過ぎないとのこと。通常、こうした場合はサイトの改修等で対応することが多いが、アバイアのコンタクトセンターを使えば、より適切な改修を可能にするほか、顧客が逃げてしまうのを防ぐことができるという。

 実際に、ネット通販などで迷いがちなキャンセル処理を例にしたデモが行なわれた。デモでは、商品の変更やキャンセルの方法がわからない場合に押すボタンをページにあらかじめ設置しておく。迷ったユーザーがそのボタンを押すと、ワンタイムパスワードと電話番号が表示されるので、そこに電話をかけると、音声ガイドを聞きながらWeb画面でキャンセル操作が可能になる。「困っているお客さんを電話等でヘルプできれば、注文に至るまでの確率は確実に上がります」(幸崎氏)。

キャンセルの仕方がわからない場合はボタンをクリック

ワンタイムパスワードと問い合わせ用の電話番号が案内される

あとは音声に合わせてWeb画面が自動的に変更される

 さらに商品のことを細かく聞こうと思い、電話をかけると、それに連動して、問い合わせの種類や待ち時間などがWeb画面に表示される。待ち時間が長すぎると思ったら、画面上のコールバック希望ボタンを押し、あとからかけ直してもらえばよい。このようにWebのセルフサービス操作と電話でのガイドを組み合わせることで、より効率的な顧客対応が実現する。間口が広いインターネットから、「セルフサービス」の電話に引き込み、VIPを電話に誘導するという流れだ。

待ち時間も表示され、コールバックも依頼できる

(次ページ、通販会社も注目するユニークな機能)


 

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