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買ったからには全部言いたい! ペンタ「K-x」の魅力 第7回

聞きたいことが山ほどあった! K-x開発者を直撃!【後編】

2009年12月03日 12時00分更新

文● 小林 伸、撮影協力●クラーク記念高校秋葉原ITキャンパス/仙台キャンパス

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操作系を見直し、性能もワンランク上を目指した

 ――「PRIMEII」を搭載したことで、レンズ「収差補正」も搭載されましたが、対応しているのがDA/DA L/D/FAレンズのみ(DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]も非対応)となっていますが、対応の違いは何になりますか?

 山元:レンズ判別ができるかできないかによります。

 ――たとえば、対応していないレンズでもデジタルフィルターの「フィッシュアイ」の効果のように何段階かで大まかでもできるようにしたりとかは考えられませんか?

 若代:本来であれば、膨大な数のレンズの特性のデータを確かめていかなくてはいけないので大変難しいと思います。しかし、ディストーションであればおっしゃるとおりできるかもしれないですね。

K-x(左)とK-m(右)のメニュー

K-x(左)とK-m(右)のメニュー

 ――コントロールパネルのメニューがK-mから随分見直されましたね。

 若代:K-mの頃ではステータススクリーンと呼んでいる画面とコントロールパネルと呼ぶ画面での各パラメーターの配置を同一にしようというのが大前提としてありました。そのため十字キーにあるパラメーターであるISO感度やWBなどのパラメーターもそのままコントロールパネル画面に残る形になっていました。今回K-xではプッシュしたい機能などや「ダイナミックレンジ拡大」や「シャドー補正」といった、以前であればメニュー画面の「カスタム設定」という奥まったところにあってわかりにくいという声のあった機能を、わかりやすいコントロールパネル内に置いて設定しやすくするというフィードバックをしました。

 そうなるとステータススクリーンとコントロールパネルの同一化は難しいのでキッチリと見え方も分けるような形にしてコントロールパネルを充実させました。

 ――機械的な部分で目を引くのはシャッタースピードが1/6000秒へと向上したというのがあるのですが、この1/6000秒という数字が微妙なように見えます。言うなれば1/4000秒の半段早い速度ということなのですが、もう少しがんばって2/3段早い1/6400秒まで向上させることはできなかったのですか?。普段から制御を1/3段でしている場合少し足りないのですが。

小迫氏

K-xのシャッタースピードについて語る小迫氏

 小迫:当初のコンセプトとしても基本機能の向上というのはありました。K-xのシャッターの場合、専用に新規で製造したものではなく、製造工程でのチューンアップという形で実現しています。カメラの製造工程でシャッター部品の個体差を吸収するために1つ1つ調整を行なっているのですが、その段階でのチューニングをしています。

 若代:エントリーモデルとはいえ、性能はとにかくワンランク上を目指しました。ミドルクラスであれば1/8000秒が当たり前、エントリークラスは1/4000秒が当たり前という現状で、その1/4000秒で当たり前で終わらせないように地道な努力で性能向上を目指しました。

 ――普段から1/3段刻みで露出を考えている身からすると、もう一息1/6400秒というところまでできなかったのかと思うのですが。

 小迫:1/6000秒までいけたのだから、もう少しはいけたのかもしれないですが、いくべきかどうか迷った末、1/2段刻みできりのいい数字で1/6000秒でいくことになりました。私も1/3刻みでやっているので気持ちはわかります(笑)。

 ――細かい変更点ですが「露出補正/Avボタン」の操作の仕方が2通りになりましたね。

 若代:はい。従来のK-mではAvボタンを押しながらダイヤルを操作するという形でした。私たち自身もそれに慣れていて違和感は無かったのですが、初心者となるとコンパクトカメラからのステップアップユーザーもおられます。コンパクトカメラの操作としてボタンを押しながらダイヤル操作というような操作方法はないので使いづらいという声があり、K-7から「押しながらダイヤル操作」と「一度ボタン押して指を離す。その後、パラメーター変更。さらにボタンか測光タイマーOFFで確定」という2通りの操作方法ができるようにしました。

 ――一眼レフを使い慣れた人でもコンパクトカメラからのステップアップユーザーでも、どちらもなんとなく気が付かずに違和感なく使えてしまいますね。

 若代:地味な改良なので、あまり声高に言うことではないと思ってました(笑)。

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