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AS/400導入企業をメインターゲットに、販売店戦略で顧客確保へ

ソフトウェアAG「ApplinX」でレガシーシステムをWeb化!

2009年12月01日 08時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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「WebMethods ApplinX」の解説を行なう同社シニアコンサルタント ウェブメソッドの坂本真吾氏

 11月30日、ソフトウェア・エー・ジーは2008年末に発売を開始した「WebMethods ApplinX」に関する製品/販売戦略説明会を開催した。WebMethods ApplinXは、企業のレガシーシステムをWeb化するソフトウェアで、国内で約200社が導入しているという。

 メインフレームを利用し続けている企業では、アプリケーションをメインフレーム上で運用し、ユーザーはPCにインストールした端末エミュレータを利用するケースが多い。そのため、端末エミュレータの運用管理や保守、リース料などのコストが必要となっているという。

 そこでApplinXは、すでに稼働しているアプリケーションはそのままに、インターフェイスをWeb化し、ユーザーからはWebアプリケーションとして使えるようにする。これにより、端末エミュレータが不要になり、使い慣れたWebブラウザでアプリケーションを利用可能になる。

 たとえばファンクションキーをWebフォームのボタンにしたり、メニュー番号をハイパーリンクに、日付入力をカレンダーポップアップにするなどの変換機能を搭載。複数の画面をタブごとに配置することもできる。

レガシーシステムをWebアプリケーションに

 ApplinXは、Webアプリケーション化に加えて、レガシーシステムをWebサービス化する機能も搭載する。手動で行なっていた入力の自動化や画面遷移が生じるオペレーションをExcelのマクロのように登録が可能で、これによりほかのサービスとの連携が可能になるという。

Web化とWebサービス化の違い
 Web化Webサービス化
画面オペレーションWeb化された画面を手動で操作サービス化された画面遷移は自動実行
インターフェイスWebブラウザWebサービス
開発画面、入出力項目、タイプ変換を設定で行なう画面遷移を自動記録した後にサービス化
レガシーシステムの変更必要なし
メリット・端末エミュレータが不要に
・社外の公開が容易に
・ルックアンドフィールドの向上
・ほかのシステムとのリアルタイム連携
・オペレーション削減

 レガシーシステムをWeb化する製品はほかのベンダーも提供している。この点については、他社やベンダーに頼んで開発をしなければならないツールは数多いが、WebMethods ApplinXは自分たちで導入して設定ができるのが大きな違いだという。その上で、導入方法や周りのシステムとの連携に関するサービスを無償で提供するとのことだ。

 販売戦略については、これまでは既存の顧客に対して直販を行なってきたが、新規顧客の獲得に注力。IBMのAS/400を利用している企業に対して、積極的に販売を行なっていく。同社によれば、AS/400の資産を活かすツールがほとんどないため、競合は少ないと考えているという。また、直販だけでなくAS/400に強い新たな販売代理店を募集し、販売網を広げる。

 販売価格は、最小構成(20ユーザー)で約120万円から。初年度売り上げで2億円を目指す。

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