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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第8回

初音ミクから「たくろく!」へ 山口生まれのネット系シンガー

2009年11月28日 12時00分更新

文● 聞き手:広田稔、盛田諒/ASCII.jp編集部 構成:四本淑三

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平穏でいたいとは思っていたが

―― そういう創作をやってきた結果、今回のCDにたどり着いたわけですが、初めてオファーが来たときはどう思いましたか?

1万再生を超えた時点で「これをいい思い出に生きていける」と思ったという

KNOTS 怪しいと思いました(笑)。

―― なんか騙されてるんじゃないかと?

KNOTS 作品を作りながらも平穏でいたかったんです。そういう風に突き付けられると決断しなきゃらならないじゃないですか。そこら辺が僕にとって高カロリーだった。おお、決断、カロリー使うなあと。

―― そんなに使いますか。

KNOTS ずっと一人でやってきたので、誰かと係わり合いを持つということに慣れていなかったんです。それに僕の満足感を得る閾値は低くて、ニコニコ動画で1万再生を超えた時点で、もうキャパシティーを超えていたんです。「もう大丈夫、もう満足、俺はこれをいい思い出に生きていける」って。

―― それは低すぎると思うんですけど。

KNOTS それに僕は初音ミクから距離を置こうと思っていたし、LOiDがどういう展開をしようとしているか分からなかったんですよ。もしかしたら「若干P」で初音ミクのCDなのかなと。だけど中の僕を見てくれるんだったらと、メールのやり取りをしていました。

―― それで実際にCDが出来ちゃったんですが、どんな気持ちですか?

KNOTS まあ、この時代ですからね。良く分からないんですよ、CDをあえて出すという意味が。CD-Rでも買ってくれる人は買ってくれるし、個人でもプレスできる。それであえて今、こうしてLOiDで出す意味というのは、どういうことなのかと。ただ、こういう性格なので、決め打ちでやられないと完成にはこぎつけられなかったと思うんです。

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