毎月の電気代に目安になるのは
あくまで年間消費電力量
最新の薄型テレビは省エネをうたった製品がかなり多い。もともと液晶テレビは低消費電力が特長で、ブラウン管テレビに比べるとかなり電気代はお得。最近では環境問題への対応も含め、さらに低消費電力化が進んでいる。
一方消費電力が大きいイメージが根強いプラズマテレビだが、これには若干注意が必要となる。たとえばパナソニックを例に挙げると、46V型モデルの消費電力は530Wと、KDL-46ZX5の234Wと比べると非常に大きい。
しかし年間消費電力量では220kWh/年と、同クラスの一般的な液晶テレビの値である200kWh/年にかなり迫っている。消費電力はそのテレビが必要とする電力の最大値なのだ。毎月の電気代の目安になるのは年間消費電力量の方。これは、省エネルギー法に基づく決まった算定式で、一般家庭の平均視聴時間(4.5時間)を基準に算出した電力量である。詳しい数式は財団法人省エネルギーセンターのサイトに掲載されている。
ちなみにプラズマが消費電力量のわりに年間消費電力量が少ない理由は、自発光方式のため、暗い画面が続くと電力消費も減るからだ。消費電力が最大なのは画面は真っ白の最大輝度で、その他スピーカーの音量も最大値という現実的でない使い方をしている状況を意味する。
基本的に液晶は光源となるバックライトを点灯しつづけているので、プラズマテレビほど消費電力の変動は少なくなるというワケだ。ただし、最新の液晶テレビはバックライトの明るさを部屋の環境に合わせて低く抑える機能も持ち、年間消費電力を低く抑えられるようになっている。
このため、液晶だからといって、店頭のデモ用モードのような明るい画面で見ていれば、プラズマを超えることはなくても電気代は高くつく。プラズマも適切な明るさに調整しておけば液晶テレビとの差は小さくなると考えてよい。
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