目標ユーザーはまず1000万人、次はモバゲー版も
中国ではソーシャルゲームそのものの市場も拡大している。オンラインゲームが発展した中国では、時価総額が1000億円以上というゲーム会社が10社以上もある状態なのだとか。5000万人以上が利用するSNSも数多く存在するなど、中国にはネットコミュニケーションのノウハウが日本より多かったという。
だが「経験値が上がることで、日本でも成功するサービスプロバイダーも出てくるのではないかと思っています。数年後には、ソーシャルゲームやソーシャルアプリで上場する会社が何社も出ていたとしても、まったくおかしくない」と小野氏は推測する。
「ただし、ソーシャルゲームの市場に単純にゲーム会社が入ってきても、ソーシャルゲーム作成のノウハウがないのですぐに競合にはならないだろう」とも話す。
今月9日、エレクトロニック・アーツ社が、農場ゲームなどのソーシャルゲームを手掛けるPlayfish社を買収して話題となった。ゲーム会社は既存リソースを使って自ら手がけるのではなく、既存の会社を買うという流れも考えられる。しかし、日本のゲーム会社でソーシャルゲームに踏み込む企業はまだ少ない。
「ソーシャルのことをまだ分かっていないか、分かっていてもやれていないかのどちらかではないか」(小野氏)
今後の目標を聞くと、ユーザー数はまず1000万人。「1000万というとすごい数に思えますが、サン牧のユーザー数は中国版、米国版などを合わせると毎日1200万人以上が遊んでいるので、ありえない話ではないと思います」
現在「サン牧の次」として、ペット系のソーシャルゲーム「動物パラダイス」を運営開始したRekoo Media。次は、町を作るゲーム『サンシャインシティ』や海洋系ゲーム『サンシャイン深海』を出す予定。「今後も、みんながハッピーになれて誰もが使えるものを出したい」という。
さらに「サン牧のモバゲータウン版も開始する予定です。基本的な機能はmixi版と一緒ですが、モバゲーといえばアバターなので、アバターと絡めたAPIなどモバゲーユーザー向けの機能も考えるかもしれません」と小野氏は話す。
今後、ソーシャルゲームやソーシャルアプリの注目度が高まることは間違いない。サンシャイン牧場はどんな可能性を見せてくれるのか。今後も注目したい。