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メインフレームで実現したビジネスクラウド

IBMが約20万人の社員に“世界最大のクラウド”を提供

2009年11月18日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 米IBMは、“世界最大規模”を謳ったプライベートクラウド環境「IBM Internal Business Analytics Cloud」と、「IBM Smart Analytics Cloud」を発表した。IBM Internal Business Analytics Cloudは、同社20万人以上の社員に提供するプライベートクラウド環境であり、IBM Smart Analytics Cloudは、IBM Internal Business Analytics Cloudを顧客向けに展開するサービスとなる。

 IBM Internal Business Analytics Cloudは、IBMのセールスチームと開発者向けに提供されるもので、100種のデータウェアハウス/ストレージから情報を収集し、1ペタバイト以上のデータ量から販売部門や開発コミュニティのための情報を分析/出力する。IBMによれば、3000億以上のATM取り引きと同等量になるという。

 IBMでは、

  • 販売チームが、自分たちの地域や製品グループ以外の、世界中のIBMと顧客の関係を分析
  • 製品開発チームが、製品情報、業界動向、顧客の意見を分析して製品企画や開発仕様を調整
  • 製造プロセスのエンジニアが、現場のリアルタイムデータを査定し、製造プロセスの修正を検討

といった場面を例示している。

IBM System z

IBM System zシリーズ(写真はSystem z10)

 いっぽう、顧客向けに展開するIBM Smart Analytics Cloudでは、IBM Internal Business Analytics Cloudと同等システムの導入プランニングや戦略策定などにより、顧客のBI戦略を向上せしめ、ROI(Return On Investment)の早期実現を促す。また、同社のBIソフトウェア「IBM Cognos 8 BI」によって、レポート、分析評価管理など、広範なBIサービスを提供する。これらを下支えするのは、IBMのメインフレームである「IBM System z」シリーズとなる。

 今回の発表は米国発のものであり、日本での国内展開は未定となっている。

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