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ワイヤレスで配線スッキリ! パイオニアのフロントサラウンド

2009年11月18日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

イメージ

実力をしっかりと引き出してやるにはセッティングも重要

 リーズナブルな価格にも関わらず、音の実力もなかなかのモデルだったが、音の実力を引き出すためには、多少セッティングの手間をかけてやることが必要だ。特に重要なのがサブウーファーの置き方。サブウーファーは横置き推奨だが、縦置きも可能なレイアウトフリー設計で、脚部などは特に備えていない。

 このため、床などに直接置いてしまいがちなのだが、これをやると低音がボコボコに響き、サブウーファーの中に牛が住んでいるのかと思うほど、「モーモー」と鳴く。サブウーファーからもわりと高めの音まで出てしまっているので、セリフも不明瞭になるし、ちょっと視聴に耐えない音になる。

 それらを解消するためには、床とサブウーファーの間にインシュレーターを挟んでやるといい。再生中にサブウーファーを触ると、ボディ自体がかなりビリビリと振動しているので、真鍮などの金属製のインシュレーターだけでなく、ソルボセインやブチルゴムといったゴム系のインシュレーターも併用すると、不要な鳴きを抑えることができるだろう。床への振動も伝わりにくくなるので、近所迷惑にもなりにくい。これらをしてやるだけで、低音のモコモコした濁りやセリフの不明瞭感が抑えられ、クリアーな音になる。

 また、サブウーファーだけでも、男性の声なら話の内容がわかる程度の音域まで 再生されるということは、サブウーファーの置いた場所が耳でわかってしまうということ。だから、レイアウトフリー設計ではあるのだが、なるべく中央に置いた方が音の点では有利。テレビの後ろにスペースがあるなら、ちょうどそのあたりに置いてもいいだろう。

 なお、壁付近だと、反射によって特定の低音域が強調されやすいので、音色への影響もある。ワイヤレスということでケーブルの引き回しをせずに場所を動かせるので、いろいろな置き場所を試してみるといいだろう。

 本体部は、ボディの強度も十分で、不要な鳴きはあまりないので、基本的にはそのままテレビ台の上などに置いても問題はなさそう。気になる人は設置する部分にコイン大の小さめのインシュレーターを挟むといいだろう。10円玉でも代用できる。

 こうしたインシュレーターは、本格的なものを手に入れようとするとかなり高価だが、ホームセンターなどで代用になるものがわりと手軽に入手できる。衝撃吸収系のゴムはかなりの種類が手に入るし、木材や金属製のブロックやプレートなどを探して、いろいろと試してみるといいだろう。サブウーファーの置き台としては、レンガや重量のあるコンクリートブロックなども有効だ。インシュレーターに使う材質で音も多少変化するので好みに合わせて調整することもできる。

 高価なスピーカーなどでは、こうしたセッティングは誰でも当たり前に考えるのだが、実は安価なオーディオ製品の方が、コストの制約のため十分な振動対策ができていないため、効果は大きい。それほどお金をかけずにできることなので、設置するときに少しだけ手間をかけてやるといいだろう。やっただけの効果はかならず得られるし、それこそがオーディオの楽しみの醍醐味でもあるのだ。


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