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萌え☆彡OSぷろじぇくと  リアルSide 第2回

南アフリカからOSを調達するぞ!

2009年11月16日 19時00分更新

文● 藤山 紫礼

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 マンガのように紆余曲折があり、いまだに完成していない壁紙。マスターアップは12月の頭(これマジ)だというのに、すでにプロジェクトは遅れ気味だ。
 次はOSを猛スピードで開発せねばなるまい。が! ご存知のようにASCII.jp編集部は、予算が少ない。どのくらいかというと、週刊アスキーが$で予算を引っ張るのに対し、我々の単位はルピーというぐらい。

貧乏編集部が考えたOS開発作戦

 編集部の机は、近所の酒屋さんに落ちていたビールケースに、どこぞのイベントで使った看板を乗せたもの。もちろん椅子なんてものはないので梱包用のプチプチを6重にして座布団として使い、窓に向かって絵をトレースするという生活だ。肝心のマシンは他部署から廃棄されたパソコン4、5台のパーツをかき集めて作り、となりの編集部のHUBを1口無断拝借して、32ポートのHUBでカスケードにして使っているほど貧乏だ。書いてて涙でできたぞ!
 とはいえ、マザーボートやCPUはメーカーさんがくれたりするものもあるので、筐体は牛飼いのゲートウェイ(古っ!)だったりしてもCore i7が入ってたりしていてWindows7がサクサク動いてたりする不思議な部署なのだ。
 そんな貧乏編集部なので、OSをゼロから開発する金はない。そこで考えたのが、某社のように古いソフトの権利を買い叩いて、萌え☆彡OSのパッケージにリニューアルという作戦だ。

そんなOSあったよね~

 まず候補に浮かんだのは、MSX-DOS。MSXは大昔にアスキーが推奨した統一パソコン規格なので、権利書がどこかに転がってるはずだ! ここに MS-DOS 5.0のDOS SHELLでも乗せれば、かなりショボイがWindow環境のできあがり! しかしMSX-DOSのソースコードが見つからず! 引っ越しを繰り返したときに、ゴミとして捨てちゃったのかも?

たまごっちかよ!? と思わせるほど解像度は低い。ちなみに320×240ピクセル。泣ける!

日本ではMS-DOS 5.0から、アメリカではMS-DOS 4.0からバンドルされていたDOS SHELL。タスクスイッチングで、DOSプロンプトを複数切り替えられたのだ。当時は、使いやすかった……

 次に候補にあがったのはTOWNS OSだが、現存する富士通のFM-TOWNSが社内になく断念。ただ南野 陽子のテレホンカードを発掘した! これいくらかで売れるかなぁ?

(当時は)高価なCD-ROMが標準装備とあって、鳴り物入りで発売されたが……

発掘された南野 陽子のテレホンカード。うわ~!富士通のロゴが古っ!

 第3候補は、熱狂的な信者の多いX68000用SX-WINDOW。クロックアップしては、自転車で走るアニメが何個表示できるかを競い合っていたアノWindowシステムだ。しかしX68000を発見するも、インストールされていたのはKO-Window……。そうだった…。

 68ユーザーってメーカー純正品を使わないってヤツらだった。

 SX-WINDOWはメーカー純正だが、KO- Windowはフリーウェア。X68ユーザーはOSすら自分たちで作っちゃうツワモノなのだ。コンパイラはライブラリだけメーカー品(使わない場合も!)を使って、あとはGNUで開発……。開発キット(SDK)を買っても、欲しいのはフロッピーじゃなくて、何千ページかのマニュアルなのだ。

シャープ純正のSX-WINDOWはダメダメでユーザーは見向きもしなかった

有志が作ったKo-Windowはサクサク動き、メーカー純正のOSを凌駕してしまうとは……

 そしてハッ!と気がついた。いずれのOSもマシンとともに、不幸な末路をたどってしまったじゃないか!と。

(次ページへ続く)

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