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自社用PCは、Vistaをスキップし7導入へ

インテル、地道に普及が進むvProの現状と未来を披露

2009年11月13日 06時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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11月12日、インテルは2006年10月のvProテクノロジー発表から3周年を迎え、数百から数千台規模で対応PCを運用する事例が拡大していると発表した。あわせて、Vistaをスキップし2010年に7導入を進めるという、インテル社内のPC調達状況も明らかにされた

 vProは、インテル製CPUやチップセット、ネットワークインターフェイスなどによって構成された、OSに依存しない管理やセキュリティ機能をPCに付与するプラットフォームの名称。

 仮想化技術を利用し、メインのOSのバックグラウンドで管理用OSを動かし、メインOSの監視を行なう。電源がオフのPCに対して、ネットワーク経由でリモート操作する、といったことが可能になる。

 ワールドワイドでは、フォーチュン100企業の71%がvProを採用。国内でも進んでおり、日本郵船グループの郵船情報開発では、国際輸送拠点に設置されたvPro対応PCに対するリモート管理を始めており、最終的には同社が運用するPCのすべてを管理対象とする計画だという。また、アイ・オー・データ機器ではvPro対応PCを導入し、電源オフ時のリモート操作によるPC資産管理に利用しているとのことだ。

 vProを使うには、インテル製の対応ハードウェアに加えて、機能を利用するソリューション(ソフトウェア)が必要となる。これについても順調に増えており、国内では30製品を超えているという。

 また同日行なわれた記者説明会では、米インテルのインテル アーキテクチャ事業本部 副社長 兼 ビジネス・クライアント・プラットフォーム事業部長であるリック・エチャベリア(Rick Echevarria)氏によって、次期vProの概要も公開された。これは、2010年に登場する32ナノメートルプロセスを採用する「Westmere」プロセッサーと組み合わせて利用するチップセットなどによって提供されるもので、「KVM(keyboard、Video、Mouse)リモート管理」機能が加わる。

2010年登場の新プラットフォームでは、vPro周りも強化される

 KVMリモート管理は、サーバの管理などに使われているKVMスイッチ(特にIP経由で操作を行なうデジタルKVM)の機能を提供するものだ。デジタルKVMでは、操作を行なうPCのキーボード/マウス端子やディスプレイ端子に専用ケーブルを接続し、KVMスイッチと接続する必要がある。

デジタルKVMの機能をPC単体で実現するKVMリモート管理

 しかし、vProのKVMリモート管理であれば、こうした専用ハードウェアを用意することなく、PCのディスプレイ出力の内容を遠隔地からモニターし、キーボードやマウスで操作することが可能になる。リモートデスクトップと異なり、PCの電源がオフであっても、ブルースクリーンになってしまっても利用できるため、トラブル対策としての効果は大きい。

 また、WestmereプロセッサはAES(Advanced Encryption Standard)暗号処理をハードウェアで行なう「AES-NI」が搭載される予定で、これによりセキュリティ確保の基本である暗号化処理が25%高速化するという。

インテルのvPro導入状況は?

 記者説明会には、米インテルのインテルIT本部CTO 兼 チーフ・アーキテクトであるグレッグ・ワイアント(Gregg Wyant)氏も登壇。インテル自身のvPro導入状況が語られた。

 同氏によると、インテルIT本部では、全世界150拠点の7万9000名の従業員に対するITサポートを行なっており、対象となるクライアントPCの総数は9万4000台に上る。この9万4000台のうち、約半数の4万5000台でvProが使われており、リモート診断やリアルタイムの資産管理など、利用機能を継続的に拡大しているという。

インテル社内でもvProの導入が進んでいる

 ワイアント氏からは、インテルのWindows 7導入状況に関する解説も行なわれた。同社では、レガシー資産のサポートが弱いこと、社内でのPC更新スケジュールの問題から、Windows Vistaへの移行を見合わせており、2010年よりWindows 7への移行を積極的に進めていくという。

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