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買ったからには全部言いたい! ペンタ「K-x」の魅力 第4回

コンパクトなボディにはコンパクトなレンズを!

2009年11月12日 12時00分更新

文● 小林 伸

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3本揃えると高価になるが……

 この3本のレンズはレンズ名称の最後に「Limited」の文字が入っているように、鏡胴その他がアルミニウム素材の削り出しによって製作され高級感がある。さらに、AFからMFへの動作切り替えをピントリングを触るだけで行なえる「クイックシフト・フォーカス・システム」を採用しているため、エントリー機のK-xで急にMFでピント修正したくなったときでもボディのフォーカスモードレバーを切り替えずに済むのがうれしい。

 レンズキットの「DA L 18-55mmF3.5-5.6」もかなり軽量なつくりで最短撮影距離0.25m最大撮影倍率0.34倍とかなりコストパフォーマンスは高い。しかし、エントリークラス向けズームレンズにありがちな開放F値の焦点距離による変動や複雑なレンズ構成からくるボケ味は、単純なレンズ構成の単焦点レンズの素直なボケにはやはりかなわないポイントだろう。

 3本すべてを持ち歩いたとしてもかさばらないのでいいのだが、レンズの薄さと小ささが災いして普段使用しているカメラバッグでは、中でコロコロと転げまわる。パーティションの同じスペースに2、3本入れておくと、転がったときにレンズ同士が擦れてしまい、レンズ鏡胴にキズが付いてしまいかねない。

 それを嫌がってポーチなどに入れてからしまっておくと、いざレンズ交換というときに手間取ってしまうことがあり、カメラバッグまでK-xと単焦点レンズシステムのために新調しないとダメか?という気にさせられた。

 3本すべてを新品で入手するとなると10万円を軽く越えてしまい、低価格がウリのK-xとはかけ離れたもののように感じるかもしれない。しかしK-x自体の中身はクラスを超えたものがあり、充分これらのレンズの旨味を引き出せるだけの性能を持っている。

 自分の主な撮影シーンに合った単焦点レンズ一本だけでも試してみる価値はあるのではないだろうか。


顔検出をなかなかしてくれない……

 さて、K-xの機能をいろいろ試している中で少し気になる部分がある。今回から新たに搭載されたライブビューだが、デフォルトでは「顔検知+コントラスト検知」の設定になっている。通常、このままで人物撮影など問題が無いはずなのだが、その顔検知の精度に少し不満を感じてきたのだ。

 そもそもコントラスト検知のAFでは非常に動作が緩慢なK-x。そこで人の顔を検知して少しでもピントの動作を速めようとしているはずなのだが、その「顔」をなかなか検知しないように感じる。同社のコンパクトカメラの顔検知よりもなにやら精度が低く感じてしまうのだ。このあたりは今後、開発者に聞いてみたいポイントである。


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