音質にもこだわる「DMR-BW970」
続いて、上位モデルのみに加わっている独自の機能や装備を見ていこう。厳密には、高画質・高音質機能が今回テストした最上位モデルのみの搭載なのだが、スタンダードモデルでは省略されていたネットワーク関連の機能も一緒に紹介する。
DMR-BW970はネットワーク関連機能として、「YouTube」視聴対応、DLNA対応などの機能がある。また、i.LINK端子を使って、TS入出力が可能なi.LINKを持つレコーダーや薄型テレビ、CATVチューナーとのダビングも可能。動作保証されているのは同社のモデルのみだが、他社のi.LINK端子装備レコーダーなども接続できる。この機能を持つのはパナソニックのみの特徴。これはBW870/BW770も同様だ。
BW970のみの機能としては、高画質・高音質機能。画質面では、「新リアルクロマプロセッサplus」や「階調ロスレスシステム」を採用。詳細はこちらの記事で解説しているので省略するが、色再現性の向上やリアル12ビットの階調表現の向上を実現している。
音質面では、各種高音質パーツやHDMI出力時の音質を改善する「HDMI低クロックジッタシステム」の搭載と、音質効果として3種類の「真空管サウンド」が追加されている。さらに、アナログオーディオ回路には、192kHz/32ビットD/Aコンバーターを搭載。高級プレーヤーと同等の高性能パーツを採用している。極めつけは「シアターモード」。チューナーやHDDへの電源をカットし、放熱ファンの回転数も低減するなど、高音質を最大限まで発揮するモードを用意している。これらにより、音質面の実力も極めて高いものとなっている。
高画質回路「CREAS2 plus」が自慢のBDZ-EX200
BDZ-EX200も高画質・高音質機能の強化にはかなりこだわっている。まず、自慢の高画質回路「CREAS2 plus」を採用。「アニメ・CGリマスター」機能では、アニメ映像で気になる輪郭周辺のもやもやとしたノイズを除去する独自技術を搭載。さらに、グラデーションの微妙な色の変化をよりなめらかにする「スムージング機能」の強化、色信号の情報量を8ビットから14ビット相当に補完する「クロマアップサンプリング」も高精度化されている。また、前作同様にすべての入力信号を高精度な1080/60p映像に作りかえる「DRC-MF v3」も搭載する。
このほか、「おでかけ・おかえり転送」も備える。対応するウォークマンやPSPに加え、携帯電話にも対応モデルが登場している。基本的な機能はほぼ共通だが、下位モデルの「BDZ-RX100/RX50」は、前面ボタンでワンタッチ転送も可能だ。そして、本機およびBDZ-RX100/RX50では、DLNA対応による家庭内ネットワークを使った映像配信に対応。スカパー! HDチューナーと連携した「スカパー! HD録画」にも対応するのは、今のところBDレコーダーではソニーだけの機能だ。
超解像技術で精細な映像を実現する「DVR-BZ330」
装備面では、パナソニックやソニーに比べてやや見劣りがあったDVR-BZ330だが、こと画質面については、他にはない独自の機能が追加されている。それが超解像技術「DIAMOND HD」だ。
これは独自の画像処理アルゴリズムにより、オリジナル映像から「ぼやけ成分」を解析・推定し、より高精細な映像に補完するもの。DVDなどのSD画質の映像をアップコンバート表示するとき、ハイビジョンに近い精細感を実現できる。
大きな効果が得られるのはDVD再生やSD放送の映像などだが、地デジなどのハイビジョン放送でもわずかながら精細感の向上が確認できた。設定により、「切/弱/強」が選べるが、「強」にしてもディテールを強調しすぎて不自然な映像にならないのは良かった。DVDなどを見るなら「強」、ハイビジョン放送なら「弱」または「切」と使い分けるのもいいが、「弱」または「強」で常用しても問題ないと感じた。
逆に言えば、ひとめで違いのわかるような歴然とした画質の変化は少ない。カメラのフォーカスをより精密に合わせたときのような、よりシャキっとした映像になる傾向だ。
また、ネットワーク機能はほとんど備えない三菱のモデルだが、BZ330のみ「アクトビラビデオ・フル/ダウンロード」に対応。アクトビラビデオ・フルの視聴およびダウンロードはレコーダーでは必須の機能となりつつあるので、三菱でも最上位モデルでは対応してきたのだろう。残念ながらDLNAなどには非対応だが、多彩なコンテンツへの対応では追いついたと言える。
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