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古田雄介の“顔の見えるインターネット” ― 第59回

500枚以上の手書きノートを公開する「物理学正典」の意図

2009年10月26日 12時00分更新

文● 古田雄介

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物理学正典のメインコンテンツ。宇田氏自身が丁寧に手書きしたノートで、物理学を解説している

 ブラウザを開けば、検索エンジンひとつで、エンターテインメント情報から実用サービスまで手間なくアクセス出来るインターネットの世界。一方で、参考書クラスの深くて濃い学術情報も、ときには無料で公開されている。その気になれば試験勉強や論文の参考目的とは別に純粋な学習欲を満たしてくれる優良なコンテンツに即アクセスできるのだ。

 学術系サイトは、研究機関や大学主導だけでなく、研究者が自らの意志で一般向けに公開しているケースも少なくない。その中でも、個人物理学者の宇田雄一氏が運営する「物理学正典」は、一種独特な強烈なエネルギーを感じさせてくれる。

 相対性理論などの物理学の各ジャンルについて、専門的な内容を手書きのノートで公開しており、ページ総数はなんと500枚超。加えて、宇田氏は2ちゃんねるに物理学向けのスレッドを立てたり、YouTubeで研究発表ビデオを定期的に公開したりと、様々なメディアを駆使して、多くの人が物理学に接する機会を増やし続けている。

 しかし、サイトの反響は「皆無に近い」という。では、宇田氏が10年間もインターネットで精力的に活動を続けるモチベーションはどこを源にしているのか。顔の見えるインターネット 第59回は、宇田氏のネット活動における意図を追っていきたい。

物理学正典

 大学物理学科学部レベルの物理学を、宇田氏の手書きノートを通して解説しているサイト。現在は初等力学から始まり、電磁気学、相対性理論、解析力学、量子力学にいたる5ジャンルが掲載されている。スタートは2006年。

※本文は取材をもとに再構成したもので、一部省略や編集を含みます。あらかじめご了解ください。

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