安眠の共となるマシン構成は?(その1)
ここからは今回静音PCを作るにあたり、使用したパーツを紹介しよう。
PCケース:Corsair Obsidianシリーズ「CC800DW」
まずは、PCケース選びだ。実のところ何でもいいと言えば、それまでなのだが、どうせ作るならカッコいい方がいい。また拡張性や水冷キットの導入を考えているなら、対応したPCケースが望ましい。水冷を導入する場合、ある程度、内部に余裕のあるPCケースを選ばないと、窮屈で入らないという不幸に見舞われることもある。そういう視点で選ぶと、おのずと選択肢は限られてくる。
CorsairがPCケース市場に投入した「800D」は、Obsidianシリーズと名づけられているが、「Obsidian」とは黒曜石を意味している。その名のとおり、どこか鉱石を思わせるようなブラックで統一されたシックでシンプルな佇まいとなっている。フロントパネルはアルミ製を採用しヘアライン加工され、サイドパネルはスチール製で中がよく見えるクリアパネルを装備。そして内部までブラックで統一することにより、高級感あふれる仕上がりとなっている(関連記事)。
しかし価格は実売で4万円前後と、普通のフルタワーケースに比べて倍ほど高い。PCケースにそこまで投資できるかどうかは、人それぞれの価値観によるだろうが、作りこまれたPCケースを選ぶのも自作ならではの楽しみだ。
電源ユニット:Corsair「CMPSU-850HXJP」
電源ユニット選びも静音PCを作るには欠かせないファクターだ。そして選ぶなら、できるだけ高効率なものを選びたい。というのも、発熱の少ない電源ユニットほど静音に適しているからだ。もちろん安価な電源ユニットの中にも静音性に優れた製品は多いが、常時稼動するPCを構築するなら信頼性の高い電源を選びたい。今回取り上げるCorsairの「CMPSU-850HXJP」は、一度は80PLUS GOLD認証と謳われ話題となり、その後メーカーの意向により80PLUS SILVERとなり、再び話題となった「幻の80PLUS GOLD」な電源ユニット(関連記事)だ。正直なところ、80PLUS SILVERと80PLUS GOLDでは、それほど大きな違いはない。80PLUS GOLDは電源ユニットのスペックとしては過剰とも言える認証規格であることを考えれば、実使用において80PLUS SILVERで必要にして十分、いや十分すぎるのである。
電源容量に関しては、850W級が必要かと言えばこれもオーバースペック気味。ただ将来的にSLIやCrossFireX、あるいはより上位のCPUやHDDなどの増設を考えているなら850Wあれば不足することは、まず無いだろう。大は小を兼ねるという意味で大容量の電源ユニットを選ぶことも間違いではない。
なお同じラインナップに、CMPSU-850HXJPより安価な750Wの「CMPSU-750HXJP」もあるので予算の抑えるならこちらを検討することもオススメする。
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