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HDのビデオ会議を手軽に導入できる

大きさも価格も1/3!ライフサイズのビデオ会議システム

2009年10月20日 09時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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ビデオ会議市場に、HD化と低廉化を促す製品が登場した。ライフサイズ・コミュニケーションズの「LifeSize Passport」は、1基40万円。HDビデオ会議システムとしては、従来の1/3だという。

LifeSize Passport

LifeSize Passport

マロイ氏

LifeSizeを使って米国から記者会見に参加した、CEO兼共同創業者のクレッグ・マロイ氏

 ライフサイズ・コミュニケーションは、「サイズ、重さ、価格のすべてを従来の1/3にした」と謳うHDビデオ会議システムHDビデオ会議システム「LifeSize Passport」を発表した。価格はPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラモデルが49万8000円、フォーカスカメラモデルが39万8000円。

LifeSize Passportの機能一覧

LifeSize Passportの機能一覧

 LifeSize Passportは、従来は80万円以上したHDビデオ会議システムを購入できなかった層がターゲットだという。この価格帯を実現したことで、従来は予算の都合上2拠点間のみしかHD映像で会議ができなかった企業が、複数拠点間でのHDビデオ会議が可能になるというわけだ。さらにこの製品はSkypeとも接続できる。製品そのものをリーズナブルにしただけではなく、ビデオ会議システムを包括的に見た場合も、お得感が出ているのである。

製品写真

LifeSize Passportとフォーカスカメラ

背面

Lifesize Passportの裏面。左隅の赤いボタンがリセット。ほか、左から、電源、ネットワーク、USB、HDビデオ出力(HDMI)、カメラ端子、音声入力、マイクポッド入力となっている

 製品を実際に見てみると「Passport」と呼ぶだけあって軽く小さい。幅20cm、奥行き12cm、高さ3cmという小ささで、重さは450g。家庭に設置しているルータとほぼ同じ感じと思っていただければよい。こうした手軽さによって、設置場所を選ばずにHDビデオ会議が可能になった。従来製品では2つに分かれていたエンコード・デコードのチップを1つにまとめるなど、新しい半導体を使うなどして今回のサイズを実現したという。

 ビデオの品質は720p。1Mbpsの帯域が用意されていれば、HDによる通信が可能だ。提供開始時期は今年11月を予定している。

会議デモ

実際にLifeSize Passportで、遠隔会議をデモンストレーション。画面後ろの色とりどりの置物や時計がきっちりと映っている

従来製品もバージョンアップ

 LifeSize Passportの発表に合わせ、従来製品も新しくなった。

220

LifeSize 220シリーズ

 新製品は、

  • 8拠点間接続が可能なフルHDビデオ会議システム「LifeSize Room 220」
  • 最大4拠点接続可能なフルHD MCU「LifeSize Team 220」
  • 100万円未満のフルHDビデオコミュニケーションシステム「LifeSize Express 220」

の3つ。

 LifeSize 220シリーズの解像度は、Passportよりも高い1080pのほか、720p60にも対応している。さらに、デュアルディスプレイもサポート。価格はExpressが99万8000円で、Teamは200万円、Roomが220万円となっている。

日置氏

発表会には日立テクノロジーズ ITソリューション営業本部 本部長の日置範行氏も登壇。全市場のHD化を推進すると語った

 現在のビデオ会議システムでは、HDの販売シェアがワールドワイドで15%。これをライフサイズ・コミュニケーションズは20%まで引き上げたいとしている。

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