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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第4回

Windows 7でTV視聴! 「新世代AVパソコン」を作ろう!

2009年10月19日 20時00分更新

文● 石井 英男

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ASCII.jpオススメ「新世代AVパソコン」の
エンコード性能は?

 今回は、Windows 7時代にふさわしい新世代AVパソコンのオススメ構成を、Intel編とAMD編の2パターン紹介した。そこでIntel編のオススメ構成を例として実際にPCを組み立て、そのパフォーマンスを検証してみたい。

ASCII.jpオススメ「新世代AVパソコン」のパーツ構成
CPU Intel「Core i7-860」 2万9000円前後
マザーボード ASUSTeK「P7P55D」 1万9000円前後
メモリー Corsair「CMX8GX3M4A1333C9」 2万4000円前後
ビデオカード Galaxy「GF PGTS250/1GD3」 1万6000円前後
テレビチューナーカード アイ・オー・データ機器「GV-MC7/VS」 1万2000円前後
HDD Western Digital「WD20EADS」 1万9000円前後
光学ドライブ アイ・オー・データ機器「BRD-SH8B」 2万1000円前後
OS Windows 7 Ultimate DSP版(64bit) 2万5000円前後
合計金額   16万5000円前後

Windows 7のエクスペリエンスインデックスは良好

 まず、Windows 7マシンとしてのパフォーマンスを調べてみた。Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、下の写真の通りで、一番低いスコアがプライマリハードディスクの5.9で、それ以外のスコアは6.9以上とパフォーマンスは高い。システムを開いて、メモリーが8GB認識されていることを確認しよう。

プライマリハードディスクのスコアが5.9だが、それ以外のスコアは6.9以上でありパフォーマンスはかなり高い

システムの基本的な情報を表示させたところ。メモリーが8GB、システムの種類が64ビットオペレーティングシステムになっていることに注目

64bit対応エンコーダでエンコード時間が短縮

 次に、64bit環境でのエンコード性能を調べてみたい。Windows 7の64bit環境では、ほとんどの32bit対応アプリケーションをそのまま利用できるが、64bitのメモリ空間をフルに活かすためには64bit対応アプリケーションを使用しなければならない。そこで、マイクロソフトが配布しているWindows Media エンコーダーの64bit版「Windows Media エンコーダ x64 Edition」を利用して、DV形式のファイル(10分間、2GB)を、可逆圧縮品質オーディオVBR100/最高品質ビデオVBR100でWMV形式にエンコードするのにかかる時間を計測した。
 また、同じハードウェア環境でOS(Windows 7)とエンコーダー(Windows Media エンコーダ)を32bit版にした状態でも、同様に計測した。メモリーの容量は、64bit環境が8GBと4GB、32bit環境では4GBとした。

64bit対応のWMVエンコーダー「Windows Media エンコーダ x64 Edition」。32bitOSにはインストールできない(逆に、64bitOSに32bit版のWindows Media エンコーダをインストールすることはできない)

 結果は下のグラフに示した通りで、64bit環境のほうが、32bit環境よりも52秒も短い時間でエンコードが完了している。その差は約1割であり、決して無視できない差だ。動画エンコードなどの重い作業においては、64bit環境のメリットを活かしやすいといえるだろう。なお、今回のテストではメモリー容量が4GBでも8GBでもエンコード時間は変わらなかったが、「Adobe Premiere Pro CS4」などのプロ向け動画編集ソフトを使う場合は、メモリーが8GBであれば複数のストリームを読み込んでの作業もより快適になるので、メモリーを8GB実装することは決して無駄ではない。

Windows Media エンコーダによるエンコード時間。64bit環境では8分43秒でエンコードが完了したのに対し、32bit環境では9分35秒もかかっている

新世代AVパソコンには64bit版Windows 7が最適!

 今回製作した新世代AVパソコンは、最新のCore i7と8GBメモリー、64bitOS搭載のパワフルなマシンだ。Windows XPやVista時代は、周辺機器やソフトウェアの64bit環境への対応があまり進んでいなかったが、Windows 7ではパッケージ版に64bit版と32bit版が同梱されていることもあり、64bit環境で使う人が増えてくるだろう。特に動画の編集やエンコードなどでは、64bit環境でのメリットが大きい。新世代AVパソコンを作るのなら、64bit版のWindows 7を選ぶことをオススメしたい。

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