ASCII.jpオススメ「新世代AVパソコン」の
エンコード性能は?
今回は、Windows 7時代にふさわしい新世代AVパソコンのオススメ構成を、Intel編とAMD編の2パターン紹介した。そこでIntel編のオススメ構成を例として実際にPCを組み立て、そのパフォーマンスを検証してみたい。
ASCII.jpオススメ「新世代AVパソコン」のパーツ構成 | |||
---|---|---|---|
CPU | Intel「Core i7-860」 | 2万9000円前後 | |
マザーボード | ASUSTeK「P7P55D」 | 1万9000円前後 | |
メモリー | Corsair「CMX8GX3M4A1333C9」 | 2万4000円前後 | |
ビデオカード | Galaxy「GF PGTS250/1GD3」 | 1万6000円前後 | |
テレビチューナーカード | アイ・オー・データ機器「GV-MC7/VS」 | 1万2000円前後 | |
HDD | Western Digital「WD20EADS」 | 1万9000円前後 | |
光学ドライブ | アイ・オー・データ機器「BRD-SH8B」 | 2万1000円前後 | |
OS | Windows 7 Ultimate DSP版(64bit) | 2万5000円前後 | |
合計金額 | 16万5000円前後 |
Windows 7のエクスペリエンスインデックスは良好
まず、Windows 7マシンとしてのパフォーマンスを調べてみた。Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、下の写真の通りで、一番低いスコアがプライマリハードディスクの5.9で、それ以外のスコアは6.9以上とパフォーマンスは高い。システムを開いて、メモリーが8GB認識されていることを確認しよう。
64bit対応エンコーダでエンコード時間が短縮
次に、64bit環境でのエンコード性能を調べてみたい。Windows 7の64bit環境では、ほとんどの32bit対応アプリケーションをそのまま利用できるが、64bitのメモリ空間をフルに活かすためには64bit対応アプリケーションを使用しなければならない。そこで、マイクロソフトが配布しているWindows Media エンコーダーの64bit版「Windows Media エンコーダ x64 Edition」を利用して、DV形式のファイル(10分間、2GB)を、可逆圧縮品質オーディオVBR100/最高品質ビデオVBR100でWMV形式にエンコードするのにかかる時間を計測した。
また、同じハードウェア環境でOS(Windows 7)とエンコーダー(Windows Media エンコーダ)を32bit版にした状態でも、同様に計測した。メモリーの容量は、64bit環境が8GBと4GB、32bit環境では4GBとした。
結果は下のグラフに示した通りで、64bit環境のほうが、32bit環境よりも52秒も短い時間でエンコードが完了している。その差は約1割であり、決して無視できない差だ。動画エンコードなどの重い作業においては、64bit環境のメリットを活かしやすいといえるだろう。なお、今回のテストではメモリー容量が4GBでも8GBでもエンコード時間は変わらなかったが、「Adobe Premiere Pro CS4」などのプロ向け動画編集ソフトを使う場合は、メモリーが8GBであれば複数のストリームを読み込んでの作業もより快適になるので、メモリーを8GB実装することは決して無駄ではない。
新世代AVパソコンには64bit版Windows 7が最適!
今回製作した新世代AVパソコンは、最新のCore i7と8GBメモリー、64bitOS搭載のパワフルなマシンだ。Windows XPやVista時代は、周辺機器やソフトウェアの64bit環境への対応があまり進んでいなかったが、Windows 7ではパッケージ版に64bit版と32bit版が同梱されていることもあり、64bit環境で使う人が増えてくるだろう。特に動画の編集やエンコードなどでは、64bit環境でのメリットが大きい。新世代AVパソコンを作るのなら、64bit版のWindows 7を選ぶことをオススメしたい。
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