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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第3回

Windows 7を入れるなら静音、低電力な小型PCにしたい

2009年10月16日 12時00分更新

文● 石井 英男

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ASCII.jpオススメ「低消費電力MicroATXマシン」の
パフォーマンスと消費電力は?

 今回は、Windows 7時代にふさわしい低消費電力MicroATXマシンのオススメ構成を、Intel編とAMD編の2パターン紹介した。そこでAMD編のオススメ構成を例として実際にPCを組み立て、その消費電力やパフォーマンスを検証してみたい。

ASCII.jpオススメ「低消費電力MicroATXマシン」のパーツ構成
CPU AMD「Phenom II X4 905e」 1万8000円前後
マザーボード ASUSTeK「M4A785TD-M EVO」 1万2000円前後
メモリー Corsair「TW3X4G1333C9A」 DDR3-1333 2GB×2 1万円前後
HDD Western Digital「WD10EADS」 7300円前後
光学ドライブ LG電子「GH22NS50B-B」 2800円前後
OS Windows 7 Ultimate DSP版(32bit) 2万5000円前後
合計金額   7万5100円前後

まずはWindows 7でのエクスペリエンスインデックスを計測

 低消費電力で静音性に優れたコンパクトなMicroATXマシンを作るというのが、今回のテーマだ。まず、Windows 7マシンとしてのパフォーマンスを調べてみた。Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、下の写真の通りでグラフィックスが4.6、ゲーム用グラフィックスが5.5とやや低いが、プロセッサは7.2、メモリは7.5とかなり高い。もちろん、Windows 7の動作も非常に快適である。

グラフィックスの値が4.6とやや低いが、プロセッサやメモリのスコアは7を超えており、パフォーマンスは十分だ

超格安PCよりは描画性能が高いが、
やはりゲームには不向き

 今回組み立てたマシンは消費電力削減と低騒音を目指した構成であり、ゲーム用途を目的としているわけではないが、一応ゲーム上でのパフォーマンスを計測するベンチマークも実施した。利用したベンチマークプログラムと計測条件は、第2回で組み立てた超格安PCと同じである(関連記事)。結果は下のグラフに示した通りで、超格安PCに比べるとフレームレートは2倍近く向上しているが、それでも快適にゲームを遊べるレベルではない。やはりグラフィックス統合型チップセットのグラフィックス機能では、最新ゲームを動かすには荷が重いようだ。

各ゲームベンチを最低解像度で計測(単位:fps) better→

高負荷時でも100W前後の消費電力を実現

 今回は、低消費電力を目指してパーツをチョイスしてきた。そこで実際に「ワットチェッカー」を利用して、システム全体の消費電力はどのくらいなのか計測してみた。Windows 7起動後10分程度放置していた状態をアイドル状態、ラストレムナントベンチマーク実行中を高負荷時とした。その結果も下にグラフにまとめたが、今回製作した低消費電力MicroATXのアイドル時の消費電力は63Wと、クアッドコアCPU搭載マシンとしてはかなり低めだ。また、高負荷時のピーク消費電力も104Wと低い。ちなみに第1回で製作したゲーミングPCの場合、アイドル時の消費電力は113W、高負荷時のピーク消費電力は401Wと、今回製作した低消費電力MicroATXマシンの2倍から4倍近くにもなっている。今回組み立てた低消費電力MicroATXマシンの消費電力は、部屋を照らす蛍光灯と同程度でありエンコードなどを長時間実行したり、サーバー用途として24時間連続稼働させても電気代があまりかからずエコロジーの観点からも望ましい。

消費電力(単位:W) ←better

日常的に使うPCとしては十分な性能

 今回製作したMicroATXマシンは、低消費電力版クアッドコアCPUを搭載することで、日常的に使うPCとしては十分な性能を持ちながら、高負荷時でも100W程度という低消費電力を実現したことが魅力だ。静音性については、機材の都合で検証は実施できなかったが、低消費電力版CPUは発熱も通常版に比べて少ないため、CPUファンの回転数があまり上がらずファンの音も小さくてすむ。今回利用したマザーボードはファンレス設計でありビデオカードも不要のため、騒音源はCPUファンとケースファン、電源ユニットのファンくらいしかない。静音性を重視したケースを選べば、静音性についても満足できるだろう。

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