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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第2回

5万円以内で格安Windows 7マシンを自作!

2009年10月15日 12時00分更新

文● 石井 英男

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超格安PCのオススメ構成はコレだ!(Intel編)

 それでは、上記の解説を踏まえて、インテルプラットフォームとAMDプラットフォームそれぞれについて、具体的に超格安PCのオススメ構成を挙げていこう。まずは、インテルプラットフォームからだ。

CPU:インテル「Celeron E3200」 実売価格:4800円前後

 「Celeron」はインテルのバリューPC向けCPUブランドだが、名前は同じCeleronでもそのアーキテクチャーにはさまざまな種類がある。オススメは45nmプロセスルールで製造されている、最新の「Celeron E3xxx」シリーズだ。
 Celeron E3xxxシリーズは執筆時現在、「E3300」と「E3200」の2モデルがリリースされているが、デュアルコアCPU「Core 2 Duo」のL2キャッシュ削減版(1MB)であり、CeleronブランドながらデュアルコアCPUを採用しているため、高いパフォーマンスを発揮する。また、Celeronシリーズでは初めて仮想化技術の「Intel VT」をサポートしており、Windows 7の新機能である「Windows XPモード」の利用が可能だ。E3200とE3300の実売価格差は1200円前後なのでE3300を選んでもよいが、とことん安くするということでここではE3200をチョイスした。

Celeron E3200。非常に安価なモデルだがIntel VTに対応するため利便性が高い。クロック周波数は2.4GHz、L2キャッシュ容量は1MBだ

マザーボード:ASRock「G41M-GS」 実売価格:6500円前後

 低価格PCを作るなら、グラフィックス統合型チップセットを搭載したマザーボードを選ぶのが鉄則だ。インテルのCeleron E3xxxシリーズは、LGA775プラットフォームだがLGA775対応のグラフィックス統合型チップセットとしては、Intel G45 Express/同 G43 Express/同 G41 Expressなどがある。その中でも、最も低価格なのがIntel G41 Expressなので、Intel G41 Expess搭載マザーボードを選ぼう。描画性能は、G45>G43>G41の順になるが、G41とG45の間にそれほど大きな性能差があるわけではなく、一般的な使い方をするのならG41で十分だ(逆にいうと、最新ゲームで遊びたいのならG45でも力不足)。Intel G41 Express搭載マザーボードも数社から発売されているが、ここではASRockの「G41M-GS」を選んだ。

ASRock製マザー「G41M-GS」。グラフィック機能を内蔵したチップセットIntel G41 Express搭載なので、ビデオカードは不要

メモリ:Corsair「CM2X1024-6400」 PC2-6400 1GB×2 実売価格:3500円前後

 Intel G41 Expressは、デュアルチャネルメモリインターフェースをサポートしているので、パフォーマンスをフルに発揮するには、同容量のメモリを2枚差しする必要がある。なお、上位のIntel G45 Expressと異なり、Intel G41 Expressは、1チャネルあたり1枚のDIMMしかサポートしていないので、マザーボードにもDIMMスロットは2つしか用意されていない。予算に余裕があれば2GB×2で4GBを実装したいところだが、少しでも安くというのがテーマなので1GB×2の2GBとした。

Corsair製メモリ「CM2X1024-6400」。超格安というコンセプトなら、ノーブランド品を選ぶのもアリだろう

HDD:日立「Deskstar P7K500 HDP725050GLA360」 実売価格:5000円前後

 HDDはバイト単価なら1TBクラスが安いが、絶対的な価格はやはり500GBや320GBのほうが安い。ここでは入手性が高い500GBものを選んだが、320GB品でもよい。

光学ドライブ:LITEON「iHAS324-32」 実売価格:4000円前後

 光学ドライブには、それほどこだわる必要はない。一般的なDVDスーパーマルチドライブでOKだ。

OS:Windows 7 Home Premium DSP版(32bit) 実売価格:1万5000円前後

 ゲーミングPCの場合は、最上位のエディションである「Ultimate」を選んだが、超格安PCの場合はOSのコストもできるだけ削減したいので「Windows 7 Home Premium」を選んだ。DSP版は価格が安いのでオススメだが、一緒にPCパーツを購入する必要があり、そのパーツをシステムに組み込む必要がある。

Windows 7 Home Premiumのパッケージ。ただしHome Premiumでは、仮想環境でWindows XPを動かす「XPモード」が利用できない。「XPモード」を利用したい場合はWindows 7 Professional以上が必要となる

ケースと電源ユニット

 PCを組むにはケースと電源ユニットも必要になるが、ゲーミングPCの場合と同様にケースについてはデザインやサイズなど、個人による好みが大きいのでここでは特に推奨ケースを挙げることはしない。ケースと電源ユニットを別々に購入するより、電源付きのケースのほうが安いことが多いので、超格安PCを作る場合は電源付きケースを選ぶとよいだろう。上記の構成で、ケースと電源ユニットを除いたパーツ価格の合計は、3万8800円前後となる。この構成なら、電源の容量は300Wもあれば足りる。格安の電源付きケースを選べば、OS込みで5万円未満で作ることは十分に可能だろう。

(次ページへ続く)

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