数多くのインターフェースをサポート
Radeon HD 5770/5750は、上位のRadeon HD 5870/5850と同じく、数多くのインターフェースをサポートしていることが特徴だ。リファレンスカードのブラケット側コネクタデザインは、Radeon HD 5870/5850/5770/5750ですべて共通になっており、DVI-I×2、HDMI、DisplayPortという3種類4系統のコネクタを搭載。HDMI対応ハイビジョンテレビやDisplayPort対応液晶ディスプレイにも変換ケーブルなどを使わずに、ケーブル1本で接続できるので便利だ。
Radeon HD 5870/5850/5770の3製品は、冷却効率を上げるために基板全体がダクトで覆われており、外観がよく似ているが、長さはRadeon HD 5870が一番長く、Radeon HD 5850、Radeon HD 5770の順に短くなっている。カード長は、Radeon HD 5870が約278mm、Radeon HD 5850が約242mm、Radeon HD 5770が約220mmである。Radeon HD 5870は、カードがかなり長いため、ケースによっては利用できないことがあったが、Radeon HD 5770なら、そうした心配はなさそうだ。Radeon HD 5750は、ダクトを用いずGPUにファン付きのヒートシンクが装着されているという、オーソドックスな冷却機構を採用している。Radeon HD 5750のカード長は約183mmとかなり短い。なお、4モデルともカードの厚みが大きいタイプで、拡張スロットを2スロット占有する。
テスト環境
それでは早速、期待のRadeon HD 5770/5750のパフォーマンスを検証していこう。Radeon HD 5870検証時とは、テスト環境やグラフィックドライバのバージョンが異なるので、Radeon HD 5870についても再度計測を行なうことにした。また、前回はテストできなかったRadeon HD 5850も入手したので、こちらもあわせて計測を行なった。比較用として、旧シリーズのRadeon HD 4890/4770、NVIDIAのGeForce GTX 295搭載ビデオカード、同じくGeForce GTX 275搭載ビデオカードと、GeForce GTS 250搭載ビデオカードを用意した。
なお、今回利用したGeForce GTX 295搭載ビデオカードは、メモリクロックが2016MHz相当(標準では1998MHz相当)にオーバークロックされているほか、GeForce GTX 275搭載ビデオカードはコアクロックが648MHz(標準では633MHz)、メモリクロックが2376MHz相当(標準では2268MHz相当)にオーバークロックされている。また、GeForce GTS 250搭載ビデオカードは、メモリクロックが2GHz相当(標準では2.2GHz相当)にダウンクロックされている。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i7-860」 (2.8GHz) |
マザーボード | ASUSTeK「P7P55D」(Intel P55 Express) |
メモリー | DDR3-1333 2GB×2 |
ビデオカード | ATI Radeon HD 5870/5850/5770/5750/4890/4770 GeForce GTX 295/275、GeForce GTS 250 |
HDD | Seagate「ST31000333AS」(1TB Serial ATA) |
光学ドライブ | LGエレクトロニクス「GSA-H44N」 |
電源 | Thermaltake「Toughpower QFan 650W W0163」 |
OS | Windows 7 Ultimate RTM版 (32bit) |
グラフィックドライバ | ATI 8.66.6-091006a-089804E GeForce Driver 191.07 |
テスト環境は上に示したとおりで、CPUとして「Core i7-860」を用意、マザーボードはASUSTeKの「P7P55D」(チップセットはIntel P55 Express)を使用した。メモリは4GBで、OSはWindows 7 Ultimate RTM版を利用した。なお、AMD製GPUのグラフィックドライバは、Radeon HD 5770/5750の評価用としてレビュアーに配布されたものを利用し、NVIDIA製GPUのグラフィックドライバは、Windows 7のWindows Updateで配布されているもの(NVIDIAのサイトで公開されているものよりバージョンが新しい)を利用した。
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