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iPhoto、CS4とは違う魅力はどこにある?

Photoshop Elements 8を買う理由

2009年10月15日 18時00分更新

文● 荻窪圭

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PSE8のすごい編集機能#3
HDR写真も簡単に合成出来る「露出調整」

 あらかじめ用意した複数の写真を使って高度な処理を行なう合成写真機能には「集合写真補正」「顔補正」「背景補正」「露出調整機能」が新しく追加された(他に、従来からあるパノラマ合成機能がある)。

 「露出調整」は最近話題の「HDR」と呼ばれる処理。HDRはハイダイナミックレンジの略で、異なった露出で撮った写真を合成し、ダイナミックレンジの広い写真を作る機能だ。特に明暗の差が大きな構図(逆光気味の風景など)で使うと効果的だ。

 本来は三脚を使ってカメラを固定して撮らねばならないが、合成時に多少のズレは吸収してくれるので、手持ちで露出を変えて撮った写真でもなんとかなる。

プロジェクトエリアに読み込んだ中から使いたい写真を選んで(ここでは3枚選んだ)、露出調整をクリック

そうすると3枚を自動的に判断して、構図のズレがあったらそれも直して、合成したHDR写真を作ってくれる。ダイナミックレンジが広がったような写真になる

右上が最終結果。それ以外の3枚が元写真。青空を残すと境内が黒くなり、境内を明るく撮ると空が真っ白になる。そこでそれぞれの写真を合成すると両方が生きた写真に出来る。Photoshop CS4でも同等の機能があるが、PSE8の方が進化している

PSE8のすごい編集機能#4
目をつぶった子どもの顔も入れ替えられる「集合写真補正」

 集合写真補正は同じ位置から撮影した複数の集合写真を合成する機能。大勢を一度に撮ると誰かは目をつぶってたり、横を向いてたり変な顔をしてたりするもの。それを防ぐため、同じ位置で複数枚撮っておき、この機能を使って、集合写真に残すにはかわいそうな顔をしてしまった人の顔を他の写真から持ってくるわけである。

 特に子供が複数いると誰かは必ず横を向いているもの。そんなときこれを使うと最高に便利。

プロジェクトエリアから写真を選び、右にベースとなる画像を置く。そして元の写真から使いたいところを選んでいくのである

 使い方は簡単。まず同じ位置で撮影した複数の写真を開いてプロジェクトエリアに並べる。そしてそれらを選んで「集合写真」をクリック。

 続いてベースとなる写真を右にドラッグ。それを見ながら表情を差し替えたい人を探し、その人が正面を向いた良い顔をして写っている写真を選んで、その人の顔を鉛筆で適当に囲んだり塗ったりする。それを繰り返すだけだ。

▲集合写真から左下に写っている女の子の顔を置き換えてみた。こんな風に鉛筆ツールでなぞるだけで自動的に置き換わってくれる。

 これは強力である。一度これを知ると、集合写真を撮るときはかならず複数枚撮っておく、という習慣が出来る。顔補正はその「表情版」だ。

 背景補正は、写真から不要な被写体を消すもの。分かりやすいのが風景。人が多い観光地だとどうしてもどこかしらに人が写ってしまうもの。そんなときは同じ位置で何枚か撮っておき、そこから誰もいない場所だけを集めて1枚の写真にすればいい。考え方としては「集合写真補正」と同じだ。

 観光地で友達を撮ったけど背景に他の人が写ってしまうというときは、同じ位置で何枚も(三脚があればいいが、手持ちでも出来るだけ同じシチュエーションで撮っておけばなんとかなる)撮っておいて、あとでPSE8で不要な箇所を消せばいいのである。

集合写真の逆を行なう機能といっていいかも。人が大勢写っている街並みから人を消すことが出来る。何枚も撮って、誰も写ってない箇所を集めていくと思えばいい

 逆に1枚の写真に一人の人が何度も写ってるようなトリック写真も作れるかも。

 これらはアバウトに範囲を指定してもインテリジェントに判断して自動的に処理してくれるのがうれしい点。もちろん自動処理は完璧ではないが、その辺は微調整を繰り返せばなんとでもなる。

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