10月1日、ネットワーク機器最大手の米シスコシステムズはビデオ会議システム大手のタンバーグの買収を発表した。買収金額は3億ドル(約300億円)となっている。
タンバーグはノルウェーのITベンダーで、ビデオ会議用の端末や配信用のサーバ、多地点接続装置、3Gやモバイル向けゲートウェイなど、ビデオ会議システムを幅広く手がけている。昨今は低価格なPCベースのビデオ会議ソフトウェアやHDクオリティのカメラ・端末のほか、大型ディスプレイを用いたテレプレゼンスのシステムも投入。ワールドワイドのビデオ会議システム市場ではポリコムと並んで高いシェアを誇っている。
一方のシスコは、昨今ビデオ会議システムやユニファイド・コミュニケーションの分野への進出を進めており、サイエンティフィック・アトランタやアロヨなど複数の企業を買収することで製品を拡充してきた。今回のタンバーグ買収でビデオ会議システムの製品は大幅に拡充されることになる。
買収後はタンバーグのCEOであるフレデリック・ハルバーセン(Fredrik Halvorsen)氏がシスコのテレプレゼンス事業部のトップを務めるという。買収は2010年前半に完了する予定。