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ここがスゴいぞっ! iLife ’09 第17回

思い出を地図にのせて! iMovieで旅行記を作ろう

2009年09月15日 17時45分更新

文● 小原裕太

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少しの工夫で地図アニメに独自性を!

 地図アニメーションは確かにド派手で、見せた人に「どうやって作ったの!?」と言われることは請け合いだ。とはいえ、用意された12種類の地図アニメーションをそのまま使うだけでは芸がない。そこで、iMovieのその他の演出効果と組み合わせて、ピリリと効いたオリジナリティーを発揮してみよう。

 例えば、地図アニメーションをオープニングだけでなくエンディングにも追加して、旅行先から日本に帰ってくるように演出するのもアリだろう。手順はエンディングに地図アニメーションを挿入したら、前述の「インスペクタ」で開始場所と終了場所の指定を入れ替えるだけ。また、オープニングには前回紹介した「タイトル」機能を使ってプロジェクトのタイトルも入れておくとベターだ。

 さらに、世界地図を俯瞰して表示するだけの地図アニメーションでは、出発地と目的地が近接していると、アニメーションがちょろっと見えるだけで、イマイチダイナミックさに欠けてしまう。そこで、こちらも以前に紹介した「Ken Burns」エフェクトを設定して、地図を移動しつつ拡大させてみよう。

オープニングの地図アニメーションの前に、「タイトル」を挿入。プロジェクトのタイトルを表示させよう。タイトルと地図アニメーションのクリップの間には、トランジション「黒にフェード」を入れておき、タイトル→暗転→地図アニメーションという演出効果を狙った。プロジェクトのエンディングにも地図アニメーションを挿入している

地図アニメーションをよりダイナミックに演出するには、プロジェクトブラウザ上で地図アニメーションのクリップを選択、アクションボタンをクリックして表示されるメニューから「切り取りと回転」を選択する

以前に紹介した「Ken Burns」エフェクトを使って、出発地を「始点」に、目的地を「終点」に指定する。これで地図アニメーションの地図が拡大表示され、2点間をダイナミックに移動するアニメーション効果を加えることができる

「Ken Burns」エフェクトを設定した地図アニメーション。元の映像に比べて若干表示が粗くなるものの、拡大率を最大にしてもこの程度なので、十分許容範囲だ


まるで映像作家!? 驚愕のビデオエフェクトを使ってみる

 最後にとっておきのムービー演出効果「ビデオエフェクト」を紹介しよう。これはiMovie '09で追加された、ムービーの「見た目」を劇的に変える効果で、プロジェクトブラウザに配置したクリップ単位で設定できる。ビデオエフェクトは全19種類が用意されており、ワンタッチでムービーの雰囲気をガラっと変えられる。多用するとチープな作品になってしまうが、ムービー内でアクセント的に使用するのがいいだろう。

 さらにiMovieには、フォトレタッチソフトのようにムービーの色合いなどを調整できる機能も備わっているので、露出オーバー/アンダーなど、失敗したと思ったムービーも、調整次第で色鮮やかに補正できるのだ。

ビデオエフェクトを設定するには、対象となるクリップの左下をクリックしよう。メニューから「クリップ調整」を選ぶと……

インスペクタの「クリップ」パネルが表示される。「ビデオエフェクト」で「なし」となっているボタンをクリックして、好みのエフェクトを選ぼう


エフェクトを選択する

ビデオエフェクトはこんな感じで選べる。複数のビデオエフェクトを重ねて設定することも可能だ

モノクロ映像にする「白黒」

昔の映画やテレビ番組のような縦線やノイズが断続的に入る映像にする「古いフィルム」

色のメリハリを極端にする「ハードライト」

レンズにフィルタを付けたような演出効果の「ロマンチック」

周辺光量を下げて、覗き穴から見たような映像にする「ビネット」

フォトレタッチソフトのような色合いの調整機能は、インスペクタの「ビデオ」パネルから利用できる。カラーレベルやホワイトポイント調整など、かなり本格的だ。編集してもすぐに元に戻せるのもうれしい配慮だ

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