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SUPER GTに痛車が参戦! 初音ミクZ4密着レポート 第31回

霊峰に歌声届かず! 初音ミクZ4、富士に散る!

2009年09月15日 21時59分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真●加藤智充、水野智子、編集部

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マモノは富士にいたのか!?

 だが、ソレは突然訪れた。決勝前のウォームアップ走行からグリッドにつくなり、ボンネットを開けられるミクZ4。鈴木監督に聞くと「エンジンから振動がする」という。メカニックたちがグリッドウォークの時間をフルに使ってトラブルシューティングをするも、タイムアウト。そのままローリングスタートの体勢に入っていった。

 GT500クラスが一足先にスタートし、1コーナーでいきなりEPSON NSXがスピンをするというアクシデントが発生する中、GT300も戦いの火ぶたが切って落とされたのだが、モニターにはピットレーンを走行するミクZ4の姿が! そしてピットに入り、なんとそのままリタイヤとなってしまったのだ! 原因はエンジントラブル。1周も走れないまま、ホームコースでの戦いは終わってしまったのである……。

 SUPER GTは国内最高峰と言われるだけあって、非常にレベルの高いレースだ。マシンが速いだけでもダメ、ドライバーが優秀なだけでもダメ、チームの総合力が問われる世界なのだ。新興チームがいきなり結果を残せるほど甘い世界ではない。勝負は3年目以降からだろう、と筆者は思っていたので、これまでのトラブルやリタイヤも「これもレース」だと納得していたが、前戦鈴鹿での躍進は「もしかして、富士ではもしかするかも!?」と期待させるには十分な結果だった。だからこそ、余計悔しいのだ。ファンの皆さんも落胆しただろう。だが当然、チーム関係者が一番悔しがっているのは間違いない。

 しかし、もう残りは大分県のオートポリスと、栃木県のツインリンクもてぎの2戦だけ。ここで立ち止まっている時間はない。来年カレンダーから外れる予定のオートポリスは、恐らくミクZ4の最初で最後の戦場となるだろう。データのないサーキット、徐々に外れるライバルたちのウェイトハンデと、ますます厳しい戦いが予測されるが、もう進む以外に道はないのである。

 残り2戦、一瞬も逃さず見ていてほしい。

(次ページへ続く)

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