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現場でプロが培ったGoogle Analyticsの使い方 ― 第7回

Analyticsで検索トラフィックのアクセス解析

2009年09月15日 07時00分更新

文● 中野克平/デジタルコンテンツ部編成課


検索エンジンの指標の変化は、どのキーワードが影響したのか調べる

「Excelを使うといろいろできるようですが、かなり複雑……ですよね?」――Google Analyticsの説明のはずが、Excelのフィルター操作まで登場し、面食らっているかもしれません。しかし、Excelを使えば、「なぜ検索エンジンの指標が変化したのか?」を調べて、納得できるデータが取れるのです。日常的にここまで分析する必要はまったくありませんが、Google Analytics+Excelの威力を知っておくとよいでしょう。

 Excelにデータをエクスポートした理由からおさらいします。Google Analyticsでトラフィックごとに増減を調べたところ、検索エンジンのトラフィックが増えていることが分かりました。検索エンジンからのセッションが増えている原因は、Googleからの検索トラフィックが増えたからなので、「Googleで増えたキーワードは何か?」を調べます。また、新規セッション率の増加傾向がありましたので、「Googleで新規セッション率が増えたキーワードは何か?」も調べます。

 最初に、Excelの分析用シートで、セッション数が増えたキーワードを抽出しましょう。新たに作った「セッションの増減」列を降順にソートし、増えた順にキーワードを並べ替えます。いま例として取り上げているASCII.jpのサブドメインでは、以下のキーワードが増えていました。

キーワード セッションの増減
(多い順の上位10件)
core i7 1,163
s101 1,051
eee pc 1000h-x 949
inspiron mini 12 800
ポメラ 705
ans-9010 669
gta4 662
九十九電機 635
ans-9010b 634
川村りか 404

 いかにもASCII.jpらしいキーワードが並んでいますが、皆さんのWebサイトではどんな言葉が並ぶでしょうか。それぞれのキーワードを実際にGoogleで検索し、何位に表示されるか、自サイトと他のサイトで取り上げ方に違いがないかなどを確認し、抽出したキーワードのセッション数がなぜ増えたのか検討します。時流をつかんで増えたキーワードや、コンテンツを充実させたり、SEOの効果が出たりしたキーワードが並ぶはずです。

 次に、新規セッション率が多いキーワードを抽出します。期間1の新規セッション率は27.72%でしたので、「新規セッション率を」に「0.2772より大きい」フィルターを適用します。すでにセッションが増えた順に並んでいますので、セッション数が大きく増え、しかも新規セッション率が高いキーワードが並びます。いま例として取り上げているASCII.jpのサブドメインでは、以下のようになりました。

キーワード 新規セッション率
eee pc 1000h-x 33.06%
ポメラ 36.11%
gta4 48.62%
川村りか 41.53%
篠崎愛 40.92%
nb100 32.27%
ツクモ 100.00%
gv-mactv 30.19%
windows 7 42.31%
google chrome 61.32%

 セッションが大きく増えたキーワードと重なっていますが、「nb100」や「windows 7」、「google chrome」など、新規セッション率の向上に貢献したキーワードも特定できます。

 以上のようにExcelを組み合わせると、「検索エンジンからのセッションが増えた」という表層的な理解ではなく、「Core i7、ASUS Eee PC S101などのキーワードがGoogleからのセッションを増やし、Eee PC 1000H-Xやポメラなどのキーワードが、検索エンジントラフィックの新規セッション率を高くした」のように、Google Analyticsだけでは見えなかった指標の意味を深く理解できます。検索エンジンと自社ページの相性や、新規ユーザーを取り込むにはどうすればよいかの方針が見えてくるはです。

「Yahoo! JAPANのキーワードは分析しなくてよいのでしょうか?」――今回は、Googleからの検索トラフィックが顕著に増えていましたので調べませんでしたが、手順はどの検索エンジンでも同じです。GoogleとYahoo! JAPANはそもそも異なるユーザー層に利用されており、検索結果の自サイトの表示順位もたいていは異なりますので、検索エンジントラフィックの増減に影響したキーワードも違うはずです。キーワードの違いからGoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンと自サイトの相性が見えてくるので、リスティング広告の出稿キーワードを選ぶ場合にも、今回紹介した手法は参考になるでしょう。


 次回は、サイト内の回遊を検索キーワードで分析する方法を紹介します。


著者:中野克平(なかの かっぺい)

アスキー・メディアワークス技術部基盤研究課係長(兼デジタルコンテンツ部編成課係長)。ASCII.jpをはじめとするアスキー・メディアワークスのWebサイトについてアクセス状況を解析し、事業を改善する報告をしながら、基盤となる検索エンジン技術、Webアプリケーションの研究開発を担当している。

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