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1人30通は当たり前!顧客主義を貫くチャリンコメール道 (1/3)

2009年09月11日 14時43分更新

文●三浦たまみ

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なぜ、あのネットショップは今日も繁盛しているのか? なぜ、自分のショップでは商品が売れないのか?
他にはない強い商品開発力、他店を引き離す圧倒的な集客手法、一度捕まえたお客を逃がさない囲い込み術……と、成功したネットショップには現場で蓄積されたノウハウがある。本連載では、全国の優れたネットショップの事例からそのノウハウを公開。あなたのショップの“勝ちパターン”を見つけるヒントにしよう。⇒連載インデックス

■今回の成功ネットショップ:
自転車販売『サイクルサービスおおやま』


1996年11月、千葉県松戸市に自転車販売の実店舗『サイクルサービスおおやま』オープン。同年、同名のホームページを開設。1997年8月よりショッピングカート機能を付け、ネットショップも本格的にオープン。現在は、ロードレーサー、マウンテンバイクをはじめ主にスポーツ自転車を中心に販売。年商7400万円(2007年時点)。


2~3通では終わらない――丁寧なメール対応がクチコミ人気を呼ぶ

サイクルサービスおおやま

『サイクルサービスおおやま』の店主、大山義治さん

 1997年に開業した自転車販売の『サイクルサービスおおやま』が、12年もの間、自分の望む年商をキープしながらネットショップ運営を続けられたのは、1人ひとりの顧客に対するきめ細かな対応があったから。店主の大山義治さんは、開業当初から1人の顧客が自転車を購入するまでに30~40通もメールのやりとりをすることを“当たり前”にしてきたというほど、丁寧な顧客対応を心がけてきました。

「本来、スポーツ自転車は、試乗して乗り心地を確かめてから買うべき商品。それをフォローする意味でも、お客様からの質問1つひとつに丁寧に答え、疑問や不安を解消していくのは当然のこと。お客様が納得するまで何度でも質問に答えていると、2~3回のメールのやりとりではとても終わりません」

 大山さんのように、顧客と密なコミュニケーションを図りファンを獲得しているお店であれば、購入者が自分の身近な人にも勧めてくれる“クチコミ効果”も大いに期待できます。

「夫が購入して、妻や親戚、会社の人などに紹介してくれて広まることもあります。スポーツ自転車が好きな人は、サイクリング同好会などの趣味関連のサークルに参加していることもよくあるので、誰かがうちで自転車を買ってよかったなと思えば、仲間内に勧めてくれることも多いんです。横のつながりから購入者が増えている実感がありますね

 スポーツ自転車は、一度購入したら次に購入するのは何年も先になるため、リピーターが期待できるわけではありません。その意味でも徹底した顧客対応は、クチコミを通じた集客につながる重要な手段の1つといえます。

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