このページの本文へ

古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第56回

「マグロの解体ショーぬいぐるみ」作った女子の思考回路

2009年09月07日 16時00分更新

文● 古田雄介

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

工作は仕事として始めました

―― 現在のような工作をはじめたきっかけを教えてください。

乙幡啓子氏。デイリーポータルZで書き始めた当初は「アジア系フリーペーパーの会社がつぶれたので、IT系企業に非正社員で働いていました」という

乙幡 デイリーポータルZでライターになってからですね。だから、工作は仕事として始めたんですよ。それまでは特に何か作って発表しようという意識はほとんどありませんでした。

 小学生の頃から図画工作は好きでしたが、芸大に入るほどのレベルではなかったですし。今の職に就いていなかったら、趣味で手芸をやる程度だったと思いますね。

 ライターになったのは、職を転々としていた時期に、アジア系のフリーペーパーを作る出版社に入ったのが大きいです。そこで記事を書く面白さに目覚めて、ネットでライターの募集を探すようになりました。そこで、たまたまデイリーポータルZを見つけて、3つほど企画と文例を出したら通ってしまって、現在に至るという感じですね。


―― ライターになって、すぐに工作を始めた感じですか?

乙幡 2005年頃……デイリーポータルZで書かせてもらってから1~2年経った頃ですね。それまでも段ボールでミニチュアの茶室を造ったりしていたんですが、本格的に工作ネタを増やしたのは、編集長(林雄司氏)に「乙幡さんヘンなの作ると面白いから、工作ものを主体にやってみたらいいんじゃないか?」といわれてからですね。

乙幡氏のライターデビュー作となった「山岡士郎の家を探せ!」。ビルの屋上にある一軒家のような建物を探す企画をデイリーポータルZに送り、見事採用になったところからキャリアが始まった。2003年7月に掲載


―― サイトを始めたのと、ライターになったのはどちらが先ですか?

乙幡 ライターですね。そもそも、デイリーポータルZで連載を始めさせていただいたあとに「自分のサイトもないと駄目だろう」ということで、間に合わせで作ったのが最初なんですよ。

 今もそんな感じで記事のリンクやイベント情報を載せるのがメインになっています。サイトのタイトルも、たまたまクマのぬいぐるみが車に乗っている写真があって、それをトップページに貼ったから「クマとドライヴ(仮)」と適当につけたくらいで。


―― では、現在もデイリーポータルZでの活動が核で、サイトはその他の活動を含めたガイド的な位置づけですかね?

乙幡 そうですね。デイリーポータルZでの記事をきっかけに、企業様からイベントや製品とのコラボ記事のお話をいただいたりするので。おかげで現在はライター1本で生活できるようになっています。家は工作モノの残骸などで大変なことになっていますが(笑)。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン