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DNSのキホン ― 第2回

ドメインはなぜ階層構造になっている?

ドメイン名空間とゾーンについて知る

2009年09月08日 09時00分更新

文● 網野衛二

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ドメイン名空間とは?

 DNSは階層構造によりドメイン名を管理している。具体的には最上位の「ルート」から始まり、上位ドメイン→下位ドメイン→ホストという構造になっている。このルートを頂点としたドメイン名を管理する構造を「ドメイン名空間(ドメインネームスペース)」と呼ぶ。

 ドメイン名空間は、インターネットに存在するすべてのドメインとホストの名前を含んでいる。また、すべてのドメイン及びホストはルートから順番にたどることが可能になっている。これにより、インターネット上のすべての組織、ホストの名前を検索できる。

 ドメイン名空間の最上位はルートで、ルートの直下にあるドメインは「TLD(トップレベルドメイン)」と呼ばれる。また、TLDの下位ドメインは「SLD(セカンドレベルドメイン)」と呼ばれる。

 あるドメインの配下のドメインは「サブドメイン」と呼ばれる。たとえば、「www.study.nmag.jp.」というドメイン名では、「jp」ドメインがTLDであり、「nmag」ドメインはSLDであり、かつjpドメインのサブドメインで、「study」はnmagドメインのサブドメインということになる。

ドメイン名空間の管理

 インターネットのドメイン名空間では、ルートとその直下のTLDの管理を専門の管理団体が行なっている。

 最上位のルートはICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)と呼ばれる国際非営利団体が管理している(図1)。ICANNはインターネット全体のIPアドレスやドメイン名などの管理団体であり、その管理ポリシーを決定している。さらに、ルートのネームサーバ(ルートサーバと呼ばれる)の管理調整を行なっている(実際の管理は委託された組織が行なう)。

図1●ドメイン名空間の管理

 ルートサーバは世界中に13台ある。それぞれA~Mのドメイン名が付いており、そのうちの1台(M.ROOT-SERVERS.NET.)は日本にある(管理はWIDEプロジェクトが行なっている)。

 ルートサーバは直下のサブドメインであるTLDのネームサーバのIPアドレスとドメイン名を保持している。

 TLDは、大きく分けて国別TLD(ccTLD)と汎用TLD(gTLD)がある。ccTLDは地域別の組織が、gTLDはICANNに委託された組織が行なっている。このような管理団体をレジストリ(Registry)と呼ぶ。

 ccTLDを管理する地域別の組織は「地域インターネットレジストリ(RIR)」と呼ばれ、世界中で5つの組織が存在する。RIRはさらにそれぞれの国の組織である「国別レジストリ(NIR)」にドメインの管理を委託している。日本の場合、RIRはアジア太平洋を管理するAPNIC、NIRはJPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)とJPRS(日本レジストリサービス)である。日本のレジストリはccTLDとして「jp」を管理している。NIRはccTLDのネームサーバを管理し、さらに下位のサブドメインをネームサーバに登録している。この登録業務を行なう団体は「レジストラ(Registrar)」と呼ばれる。

 企業などがインターネットでドメイン名を公開したい場合は、まずレジストラに希望するドメイン名を申請する。その名前が他と重複することなく一意であれば、その名前がレジストリに登録される。

 たとえば、「ネットワークマガジン社」が「nmag」をJPRSに登録されると、このドメインのFQDNは「nmag.jp.」となる。そして、このnmag.jp.を管理するネームサーバを構築する。そしてこのネームサーバのドメイン名、たとえば「ns.nmag.jp」とIPアドレスをJPRSのネームサーバ(jpドメインを管理するネームサーバ)に登録する。これにより、インターネットのドメイン名空間にネットワークマガジン社のドメインが登録されたことになる。

(次ページ、「ゾーンとオーソリティ」に続く)


 

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