バイオハザード5
では、オーバークロックしたAMD 785GはどこまでATI Radeon HD 4670に迫れるのだろうか。そしてゲームプレイはどのくらい可能なのだろうか。まずは重いバイオハザード5のベンチマークから見ていこう。グラフィックス設定はいずれも全て「低」として、もっとも軽い負荷にしている。
その結果は、HD 4670の圧勝。AMD 785Gは残念ながら1024×768ドットでもゲームプレイは相当厳しい。730MHzにオーバークロックすれば、多少マシにはなるが、1280×1024ドットでは紙芝居状態になってしまうため、このゲームをAMD 785Gでプレイするのは難しいと言える。
ストリートファイターIV
続いてストリートファイターIVだが、こちらは「背景」を「高」、キャラクタを「中」として他はすべて「低」に設定した。ゲームプレイをする上で最低限必要なグラフィクオプションを選んだという形だ。
その結果は、ノーマルの500MHzだと、1024×768ドットでも少々厳しいが、730MHzまでオーバークロックすれば、AMD 785Gでも十分プレイ可能なフレームレートを確保できる。とはいえ、いずれの場合も50fpsを超えることはできないため、滑らかさに欠ける。
モンスターハンターフロンティアオンライン
最後にオンラインゲームの代表として、モンスターハンターフロンティアオンラインのベンチマークを見てみよう。快適な動作の目安が1500以上と考えると、残念がら730MHzまでオーバークロックしても1100を超えるのがやっとであり、かなり厳しいことが伺える。ただゲームプレイできない、というほどではなく、解像度さえ高望みしなければ、問題なく遊べる。
型番から想像できたように、AMD 785Gは基本的にAMD 780GのDirectX 10.1対応版という位置付けで、パフォーマンスアップを大幅に果たしたような製品ではない。ローエンドのATI Radeon HD 4670に迫れれば相応の価値は見出せるが、現実問題としてHD 4670に遠く及ばない。DirectX 10.1に対応したとは言え、その対応ゲームを動かそうと思っても肝心のパフォーマンスが不足していては、何の意味もない。
しかし、Socket AM3(DDR3)に対応するチップセットとして見た場合、そう悪くない選択肢になる。内蔵グラフィックスを使わないのは、なんだかもったいないような感じもするが、ゲームプレイを念頭に置くなら、別途ビデオカードを差すべきだ。
(次ページへ続く)
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