バイオハザード5
ではゲームでのパフォーマンスはどうだろうか。
年内に発売が予定されているPC版バイオハザード5のベンチマークアプリケーションにて計測した結果が、下のグラフだ。ベンチマークの設定はアンチエイリアス以外は全て「高」としている。
Phenom II X4 955 BEと比べても、3DMark06同様に微増に留まっており、劇的なパフォーマンスアップとはいかないようだ。またCore i7-920と比較するとメモリ帯域の差が出るためか、大きく離されてしまっている。
ストリートファイターIV
続いて同じカプコンの対戦格闘ゲーム「ストリートファイターIV」のベンチマークを見てみよう。設定はこちらもアンチエイリアス以外は全て「高」としている。バイオハザード5に比べて軽い本作品だが、Phenom II X4 955 BEとの差はほとんどなく、200MHz向上分の効果は見られない結果となった。よってGPUボトルネックが発生しているためと思われるが、軽めのゲームだとPhenom II X4 965 BEをあえて選択する理由は薄いと言えそうだ。
CineBench R10
3D CGレンダリングのCPUパフォーマンスを計測できるCineBench R10の実行結果を取得したのが次のグラフだ。Phenom II X4 965 BEはきっちりクロック向上分のスコアアップを果たしているが、8スレッド同時処理できるCore i7-920には残念ながら及んでいない。
Media Show Espresso
ではエンコード性能はどのくらい伸びているだろうか。CyberLinkのMedia Show Espressoを使ってその結果を見ていこう。ソースは1920×1080ドットの5分のAVC HD動画で、これをそれぞれ720×480ドットのAVC HD、720×480ドットのMPEG2、640×480ドットのWMVに変換を行なった。なおATI Streamを有効にして今回は計測した。
当然ではあるが、いずれのパターンでも、Phenom II X4 955 BEに比べてエンコード時間の短縮が図れているが、Core i7-920に比べるとやや開きがある。
Phenom II X4 965 BEは、Phenom II X4 955 BEに比べて一定のパフォーマンスアップを果たしているが、アーキテクチャやステッピングまで全く同じであるため、よく悪くも200MHz向上しただけという結果となっている。またコストでいい勝負をするCore i7-920と比べると、やや分が悪い。ゲームパフォーマンスでは、いい勝負となっているが、エンコードなどCPU演算に偏ったアプリケーションでは、Core i7-920に一歩及ばず、手放しでオススメできるとは言い難い。
では、次に「AMD 785G」チップセットのパフォーマンスをチェックしてみよう。
(次ページへ続く)
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