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最新パーツ性能チェック 第80回

最速CPU「Phenom II X4 965 BE」と「AMD 785G」の性能とは?

2009年08月27日 18時00分更新

文● Jo_Kubota

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バイオハザード5

 ではゲームでのパフォーマンスはどうだろうか。
 年内に発売が予定されているPC版バイオハザード5のベンチマークアプリケーションにて計測した結果が、下のグラフだ。ベンチマークの設定はアンチエイリアス以外は全て「高」としている。
 Phenom II X4 955 BEと比べても、3DMark06同様に微増に留まっており、劇的なパフォーマンスアップとはいかないようだ。またCore i7-920と比較するとメモリ帯域の差が出るためか、大きく離されてしまっている。

BIOHAZARD 5

BIOHAZARD 5 (単位:fps) better→

ストリートファイターIV

 続いて同じカプコンの対戦格闘ゲーム「ストリートファイターIV」のベンチマークを見てみよう。設定はこちらもアンチエイリアス以外は全て「高」としている。バイオハザード5に比べて軽い本作品だが、Phenom II X4 955 BEとの差はほとんどなく、200MHz向上分の効果は見られない結果となった。よってGPUボトルネックが発生しているためと思われるが、軽めのゲームだとPhenom II X4 965 BEをあえて選択する理由は薄いと言えそうだ。

StreetFighter IV

StreetFighter IV (単位:fps) better→

CineBench R10

 3D CGレンダリングのCPUパフォーマンスを計測できるCineBench R10の実行結果を取得したのが次のグラフだ。Phenom II X4 965 BEはきっちりクロック向上分のスコアアップを果たしているが、8スレッド同時処理できるCore i7-920には残念ながら及んでいない。

CineBench10 multiCPU

CineBench10 Rendering multiCPU(単位:score) better→

Media Show Espresso

 ではエンコード性能はどのくらい伸びているだろうか。CyberLinkのMedia Show Espressoを使ってその結果を見ていこう。ソースは1920×1080ドットの5分のAVC HD動画で、これをそれぞれ720×480ドットのAVC HD、720×480ドットのMPEG2、640×480ドットのWMVに変換を行なった。なおATI Streamを有効にして今回は計測した。
 当然ではあるが、いずれのパターンでも、Phenom II X4 955 BEに比べてエンコード時間の短縮が図れているが、Core i7-920に比べるとやや開きがある。

Media Show Espresso

Media Show Espresso(単位:秒) ←Fast

 Phenom II X4 965 BEは、Phenom II X4 955 BEに比べて一定のパフォーマンスアップを果たしているが、アーキテクチャやステッピングまで全く同じであるため、よく悪くも200MHz向上しただけという結果となっている。またコストでいい勝負をするCore i7-920と比べると、やや分が悪い。ゲームパフォーマンスでは、いい勝負となっているが、エンコードなどCPU演算に偏ったアプリケーションでは、Core i7-920に一歩及ばず、手放しでオススメできるとは言い難い。
 では、次に「AMD 785G」チップセットのパフォーマンスをチェックしてみよう。

(次ページへ続く)

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