8月24日、ATENジャパンは都内でセミナーを行ない、新製品である統合管理ツール「CC2000」について説明を行なった。CC2000はKVMスイッチをはじめ、同社の製品をまとめて管理できるソフトウェア製品で、6月のInteropで出展されていたもの。
KVMスイッチ、アクセス、電源管理など
CC2000で統合管理を実現
ATENはKVMスイッチやシリアル管理、電源管理を行なう製品を展開する台湾のベンダー。すでに今年が30周年という老舗で、「Over The NET」をキーワードに、主力のKVMスイッチは個人・SOHO向けの「ATEN」ブランドのほか、企業向けの「ALTUSEN」ブランド製品が提供されている。
現状、ATENブランドに比べ、企業向けのALTUSEN製品はやや知名度が低いが、「パンデミック対策ということもあり、デジタルKVMスイッチへの需要は高くなっている」(ATENジャパン株式会社 営業本部 専務 辻智之氏)ということだ。こうしたALTUSEN製品を統合管理するのが、今回発表された「CC2000」である。
続いてATENジャパン株式会社 営業本部 企画部 次長の栗田正人氏からCC2000についての解説とデモンストレーションが行なわれた。CCはControl Centerの略で、ALTUSENブランドのKVMスイッチ、シリアル管理、電源管理機器のほか、サーバにアクセスするユーザー管理を一元化する。Windowsサーバ上で動作し、WebブラウザのGUI上から直接PCや電源、シリアル機器などのポートにアクセスできるほか、サードパーティのデバイスを追加することもできる。その他、複数の物理ポートを論理的に1つにまとめたり、1台のコンピュータの複数のポートを1つに統合することも可能になっている。
セキュリティも強固で、サーバへのアクセスはすべて暗号化されるほか、ユーザー権限も詳細に設定できる。外部のRADIUSやActive Directory、LDAPなどの認証システムとの連携も可能。その他、スケジュールやログの管理も可能で、サーバの運用に関わるエンジニアや管理者にとって大きな運用上のメリットをもたらすという。
価格は64ノード対応が40万円となっており、スレーブサーバ用のライセンスも30万円で用意する。「他社の製品はかなり規模の大きいデータセンターを意識している。しかし、CC2000は中小規模を前提した使いやすさとライセンス体系を持っており、導入しやすい」(栗田氏)ということで、幅広くユーザーにアピールしていく。