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DNSのキホン ― 第1回

インターネットを支える技術を知ろう

DNS誕生までの経緯をおさえよう

2009年09月01日 06時00分更新

文● 網野衛二

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覚えにくいIPアドレスを名前で

 ネットワークを経由して通信するには、ユーザーもしくは通信アプリケーションが宛先のコンピュータを指定しなければならない。このときに必要になる情報が「IPアドレス」だ。TCP/IPがベースのネットワークでは、コンピュータの識別にIPアドレスを用いるからである。

 ただ、IPアドレスは「192.168.1.1」といった具合に4つの数字の羅列※1なので、非常に覚えにくい。そこで、英数字を組み合わせた「ホスト名」という名前を付け、その名前を宛先に使用する方法が考えられた。

※1:4つの数字の羅列 コンピュータ内部では、32桁の0と1の組み合わせで処理されている。普段我々が目にしているIPアドレスは、これを8桁ずつ4つに分割したものである。

 ただ、このホスト名を付けるという行為は人間の都合で考えたものなので、何とかしてコンピュータが扱いやすいIPアドレスに変換しなければならない。

hostsファイルで変換

 その変換作業を行なうため、インターネットの黎明期に使われていたのがhostsファイルを使ったシステムである。これは、英数字からなるホスト名と、そのホスト名を持つホストのIPアドレスの対応を記述したファイルを使用する方式である。たとえば、

  • nmag 10.1.1.1
  • unixmag 192.168.10.10

といった具合に、あらかじめホスト名とIPアドレスの対応を記述したファイルを、各ホストのローカルに用意しておくわけだ。

 通信を始めるに先立ち、ユーザーや通信アプリケーションは、宛先をホスト名で指定する。すると、OSが自動的にそのホスト名をhostsファイルの中から読み取り、対応するIPアドレスを探し出してそれを宛先として使用するのだ(図1)。

図1●hostsファイルを使った「ホスト名」によるアクセス

 しかしこの方法では、ホストの台数が増えてくるとhostsファイルの更新と配布が面倒で、名前の重複という問題が出てくる。加えて、hostsファイルを配布する際のトラフィックも無視できない量になる。

 そこで、hostsファイルに代わって新しく考えられたのがDNS(Domain Name System)である。

(次ページ、「DNSの特徴」に続く)


 

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