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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第85回

ドコモ「L-05A」によるデータ通信は生活の何を変える?

2009年08月18日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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森の中からUstreamで実況してみた

 向かった先は長野県茅野市。蓼科山の南西斜面に当たるエリアである。標高は約1100メートル、あたりは元々は耕作地だった土地に木が植えられ、今ではうっそうと茂った森の様相を呈している。少し目を離すとシカが草を食べていたり、リスやムササビ(で合っているだろうか)が隠れていたりするような場所だ。

FOMAのサービスエリア

FOMAのサービスエリアの一例。濃い赤の部分が下り7.2Mbpsまたは3.6Mbpsで利用できるFOMAハイスピードエリア(それ以外は384kbpsになる)。地方であっても高速通信が可能なエリアが広がっていることがわかる

 iPhone 3GSはソフトバンクの電波を拾うものの、方向やタイミングによっては圏外になったり、また使えたりといった電波状況の中、運んできたイスを取り出してMacBook AirにL-05Aをさして、早速ネット接続を開始してみた。

 まずはTwitterやFlickrなど、普段使っているウェブサイトへのアクセス。文字も画像も、無線LAN環境に比べると少しずつのストレスはあるものの、すぐにブラウザ上に表示される。YouTubeの動画だって、HDやHQ画質はさすがに時間がかかるものの、通常の画質の動画であれば楽しむ事が出来る。

蓼科の森の中

蓼科の森の中で、MacBook Airをネットに接続する。この状態でYouTubeを楽しんだり、Ustreamでのライブ中継もできるのだから、どこか感覚が狂う。六本木ヒルズで使うほどのスピードは出ないものの、各種ウェブサービスには問題なくつながる

 そして最も試してみたかったのがUstream。これもさすがにフレームレートは低いながら、キチンと音声と動画を届けることができた。下の写真のような森の中の風景でも、東京にいるときと同じサービスをひととおり使えるのである。

 と言う話をTwitterでつぶやくと、「いつもFOMAのデータモジュールで近所からTwitterにアクセスしている」「Ustreamも試しています」という話が何件か返ってきた。筆者にとっては非日常のインフラだったが、これを日常的なインフラとして活用している人たちもすでにいたのだ。

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