意味から英語に逆変換! スペル忘れも問題なし
2009最大の特徴は、英字モードで機能する英語入力支援環境「ATOK 4E」を搭載した点だ。英文作成の効率が向上するさまざまな機能を備えている。
この環境が有効な状態では、入力中のつづりから英単語の候補を推測し、リストアップしてくれる。候補は「↑」もしくは「↓」の矢印キーか、マウスクリックで選択可能だ。また、すべてのスペルを入力する場合も、絞り込まれていくリストを参考にできるので、スペルミスの防止につながる。もちろんスペースキーで単語を区切れば、次の推測が始まる。
なお、リストアップされた単語は辞書機能とも連携するので、英英/英和辞書で意味を調べながらの文章作成も非常に軽快だ。
さらに、英文の入力中にスペースキーを入力すると、直前の単語の意味や品詞を解析して、続く英単語の候補をリストアップしてくれる。be動詞や助動詞、接続詞といったものは的中率が高いので、実際に使ってみると想像以上に実用的だった。
もうひとつ、和英辞書的な変換にも注目したい。日本語をローマ字つづりで入力すると、その英訳語を直接変換候補に表示してくれる。詳細な解説はないものの、和英辞書を利用するよりもワンステップ少なくて済む。筆者も、ちょっとした英単語をど忘れしてしまったときに重宝した。
なお、「ひらがな」モード時に「shift」キーを押しながらタイピングした場合、もしくは「caps lock」をオンにした状態では「英字」モードになるので、かなと欧文が混在した文章の作成もスムーズだ。英文も学習対象で、過去に入力した文章は文頭の英単語のスペルを数文字入力すれば変換候補の上位に現れる。
ATOK 4Eのおかげで、スペルや意味を確認したり、日本語から英単語を調べたりしながら英文をスムーズに作成できる。特に、特別なショートカットを覚えなくても、スペースキーを使った通常の変換で使えるところがいい。「日本人のための英語入力ソフト」としての一面を備え、入力ソフトの新しい方向性を示したと言っても過言ではないだろう。