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世界初の裸眼3DカメラFinePix REAL 3D W1を試す

2009年07月31日 16時00分更新

文● 行正和義

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基本はしっかり応用いろいろ

撮影時のメニュー表示に関しては、視差調整のメニューなど一部の項目を除けばそれほど通常のFinePixと変わりない。これらのメニュー表示も3D表示され(2D表示も可能)、選択中の(画面では青い項目)が浮き上がって見える

撮影時のメニュー表示に関しては、視差調整のメニューなど一部の項目を除けばそれほど通常のFinePixと変わりない。これらのメニュー表示も3D表示され(2D表示も可能)、選択中の(画面では青い項目)が浮き上がって見える

 カメラの撮影機能そのものは、FinePixシリーズの上位機に近いもので各種撮影モードが豊富に揃えられている。Auto(ISO感度などの指定ができないフルオートモード)、プログラムオート(ISO感度や露出補正が可能)に加えて、A(絞り優先)、S(シャッター速度優先)、M(絞り・シャッター速度指定)も用意される。屈曲光学系搭載のコンパクト機としては珍しいが、せっかくの3Dカメラなのだからオートだけでなくさまざまな撮影を試したいという人にはありがたい。

撮影モードとして、マニュアル露出などが用意されているのが同社薄型コンパクト機としては珍しい。ADV.2D/ADV.3Dが独特の撮影モード

撮影モードとして、マニュアル露出などが用意されているのが同社薄型コンパクト機としては珍しい。ADV.2D/ADV.3Dが独特の撮影モード

 ただし絞りやシャッター速度などの値は、Fキーを押して、露出補正のメニューに入ってカーソルで設定、とやや面倒なのは残念。カメラのスペックは1000万画素撮像素子+光学3倍ズームと、「FinePix Z33WP」などとほぼ同様で、光学式の手ぶれ補正が付いていないのも同様だ。

 顔検出関連の機能や各種シーンプログラム、高感度2枚撮り(高感度+フラッシュ発光)を持つ点などは通常のFinePixシリーズと変わりない。ただし、左右それぞれの画像から顔検出する処理が負担になるためか、視差量補正処理との兼ね合いなのか、顔検出動作は2D撮影時のみとなっている。

 各種設定を行なうメニューも3D表示となっており、セレクトした項目が浮き上がって表示される。メニュー表示も2D/3Dボタンを押すことで切り替え可能だ。

「アドバンスド3D」撮影では、位置を変えて2枚撮りすることで立体写真を生成する機能が選択できる

「アドバンスド3D」撮影では、位置を変えて2枚撮りすることで立体写真を生成する機能が選択できる

 前述の3D撮影以外の点でおもしろいのは、独特の機能(アドバンスド3D)として「3D2回撮り」という、位置を変えての3D撮影というモードが用意されている点だ。被写体に向けて1回撮影し、若干横に移動してもう1枚、というのは1台のカメラで3D撮影を行なうベーシックな方法で、最初からレンズを2つ持つ本機では不要なもののようにも思える。

 しかし、大きな被写体を立体視させるには、人の目以上に左右の視差を大きく取るほうがよく、建物などを撮るときに1m以上離れて撮るなどするとより効果的だ。

 2枚目の撮影時には1枚目の画像がモニターに半透過状態でオーバーラップされるので、三脚などを用意しなくても撮影角度も合わせやすく、撮ったのちは通常の3D撮影同様に液晶で立体表示される。また、1回シャッターを押せば時間差で2枚を撮影する「3D時間差撮り」というモードも用意されおり、こちらは列車の窓から流れる風景を撮って立体にするといった使い方が紹介されている。時間差も最短(0.2秒程度)から最長10秒に指定でき、移動速度に合わせて設定するといい。

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