ゲーム用キューブPC おすすめ構成【Intel編】
では、実際にキューブPCを使ってゲームPCを作ってみよう。まずはIntelプラットフォームだ。Shuttle製のキューブPCベアボーン「SP45H7」は、チップセットにIntel P45 Expressを採用し、CPUにはCore 2 Quad、Core 2 Duoが使用可能。メモリはPC2-6400 DDR2 SDRAMが使用でき、デュアルチャネル動作するスロットが4つ用意されている。最大メモリ容量は16GBまで増設可能だ。
そして拡張スロットだが、PCI×1、PCI Express x16×1の2本が用意されている。PCI Express x16スロットは奥側に位置するため、2スロット占有型のビデオカードも装着可能だ。ただし、その場合PCIスロットは使用不能となるので注意したい。
オンボード機能として、IEEE1394aと7.1chサウンド機能、1000BASE-TのLANを装備。ストレージは、SATA×3、eSATA×3、IDE×1、FDD×1と十分用意されている。なお内蔵できるストレージは3.5インチ×2、5.25インチ×1までだ。「SP45H7」に搭載される電源ユニットは80PLUSの認証を受け、容量は300Wと十分ある。この容量を最大限活用したパーツを選ぶと、以下のような構成となる。
ベアボーン:Shutte「SP45H7」(20W) 実売価格:3万7000円前後
マザーボードは搭載しているチップ数によって多少上下するが、おおよそ20W見ておけばOKだ。グラフィックス内蔵チップセットの場合は、もう少し消費電力は高くなる。
CPU:Intel「Core 2 Duo E8500」(65W) 実売価格:1万9000円前後
ゲームPCとして最低限必要なCPUパワーを求めると、やはりCore 2 Duo E8500程度は欲しいところ。消費電力はおよそ65W前後。
メモリ:PC2-6400 2GB×2(10W) 実売価格:5000円前後
コストを抑えて2GBでもよいが、Windows Vistaを入れることを考えると安価な2GB×2で4GBにしておくのがベストだ。なおメモリ1枚あたり最大で約5Wなので2枚で10Wとなる。
HDD:3.5インチ Serial ATA II 7200rpm(20W)
一般的な7200rpmのHDDであれば、最近の製品なら大体20W前後となっている。少し古いHDDだと25Wないし27Wくらいだ。また2.5インチサイズのHDDであれば10~15Wを見ておけばよい。今回は普通の3.5インチを選択した。
光学ドライブ:スーパーマルチドライブ(20W)
こちらも最近の製品なら20W前後だ。電力の多くはスピンドルモーターで消費されるため、動作していない時は5W以下となる。
ビデオカード:GeForce GTS 250(150W) 実売価格:1万9000円前後
ここまでの合計が135Wとなるため、ビデオカードに使える電力は最大で165Wとなる。165W以下で最速なビデオカードを選ぶと、GeForce GTS 250が150Wでベストな選択肢になるだろう。なお「SP45H7」には、PCI Expressの補助電源(6ピン)がひとつだけしか用意されていない。GeForce GTS 250は6ピン×2を使用するため、別途変換コネクタが必要となるので注意したい。
以上合計で、285Wとなり、300Wに余力を残した構成が構築できる。パーツごとの消費電力は最大消費電力の概算であるため、実際の運用では、もう少し消費電力は低くなる。
またHDDと光学ドライブを除いた合計金額は8万円前後だ。ややコストパフォーマンスが悪いように感じるものの、Core 2 Duo E8500+GeForce GTS 250を搭載して、このサイズに収まることを考えれば決して高くはない。
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