「省電力マネージャ」の優秀さが光る
「使い勝手にお金を払う」パソコン
モバイルノートでは気になるバッテリー駆動時間はどうだろうか? T400sは6セルのバッテリーを搭載しており、カタログ上6時間半の動作が謳われている。
恒例のBBenchによるベンチマークの結果は、グラフのとおり。バッテリー駆動時間としては、十分に優秀な値といえる。サイズ的にいえばもう少し長い方がありがたいが、無線LANを併用して4時間半を大きく超えるくらいならば、十分実用的である。
![]() | バッテリー駆動時間の計測結果。「BBench」にて計測 |
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特筆すべきは、コントロールソフト「省電力マネージャ」の優秀さとわかりやすさだ。この省電力マネージャでは、現在の消費電力と、そこから想定される「バッテリー駆動時間の予想値」が表示される。この値は、どうやらそれなりに信頼できる値であるようだ。
下の画像は、「マックス・バッテリーライフ」設定にした場合の表示である。ソフト側の表示は4時間43分、それに対して実測のテスト結果が4時間46分である。表示は常に変わり続けるため、あくまで目安ではあるが、表示のわかりやすさと信頼度では、他社のものよりもワンランク上と感じる。簡単に設定するだけなら、単にスライドバーを動かすだけでいいし、「詳細な設定を変更したい」という場合でも、設定項目の変更は、目的に合わせて選択するだけでいい。
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| バッテリー駆動時間の予測は、ほぼ正確。もちろん、負荷によっては外れることもあったが。現在の消費電力が表示されるので、「なにをすると消費電力が上がるのか」を知るのにも有効だ | 「省電力マネージャ」の詳細設定画面。OS標準の機能より細かく、わかりやすいのはもちろんだが、他社のユーティリティーと比較しても、使いやすくわかりやすい印象だ |
発熱もチェックしてみたが、こちらも優秀といっていい。特に注目すべきは、パームレストの発熱の少なさだ。高負荷時も低負荷時も、温度はほとんど変わらない。キーボードにもあまり熱が伝わらないように感じた。さすがに高負荷時には、底面の左側、排気口近くの温度が上がったが、耐えられないほどではない。ボディサイズが大きめであることもプラスに働いているのだろう。
| 各部の温度 放射温度計による測定、外気温は27℃。フルパワー時のデータはH.264の動画再生時に計測 | ||||
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| パームレスト | 底面の最大発熱部 | キーボード左側 | キーボード右側 | |
| アイドル時 | 約30度 | 約32度 | 約29度 | 約28度 |
| フルパワー時 | 約30度 | 約35度 | 約32度 | 約30度 |
さて、まとめである。T400sは性能面、操作性において、ほとんどマイナスをつけるところがないほど、完成度の高い製品である。問題点があるとすれば、やはりフットプリントがそれなりに大きい、ということだろう。
日本の場合は、「喫茶店の小さめの机にも置きやすい」といった理由から、ノートパソコンのフットプリントは小さめであるものが好まれる。最近でこそ、実用性重視で13型の製品も増えてきたが、T400sはそれよりさらに大きい。見た目だけで「T400sは対象外」と考える人も多そうだ。だがそういう人こそ、T400sを一度チェックしてみてほしい。少し余裕のあるサイズならではの「使いやすさ」を感じることができるはずだ。
正直なところ、キーのサイドにあるスピーカーを見ると、「そこを切り落として、さらに一回り小さくしてはくれないだろうか」と思ってしまうが、そのあたりは、次の「Xシリーズ」に期待、というところだ。
- オススメする人
- ・キーボードが上質なノートを探している人
- ・操作性第一でパソコンを探している人
| ThinkPad T400s(2801A7J)の主な仕様 | |
|---|---|
| CPU | Core 2 Duo SU9400(2.40GHz) |
| メモリー | 2GB |
| グラフィックス | Intel GS45 Expressチップセット内蔵 |
| ディスプレー | 14.1型ワイド 1440×900ドット |
| HDD | 250GB |
| 光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
| 無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 2.1 |
| サイズ | 幅337×奥行き241×高さ21.1~25.9mm |
| 質量 | 約1.79kg |
| バッテリー駆動時間 | 約6.3時間 |
| OS | Windows XP Professional SP3(Windows Vista Businessダウングレード) |
| 価格 | 19万9500円(ダイレクト価格) |
筆者紹介─西田 宗千佳
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。主に取材記事と個人向け解説記事を担当。朝日新聞、読売新聞、アエラ、週刊東洋経済、月刊宝島、PCfan、YOMIURI PC、AVWatch、マイコミジャーナルなどに寄稿するほか、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける。近著に、「美学vs.実利『チーム久夛良木』対任天堂の総力戦15年史」(講談社)、「クラウド・コンピューティング ウェブ2.0の先にくるもの」(朝日新聞出版)。

















