マイケル・ジャクソンさんの突然の訃報に世界中が驚いた6月下旬。そんなニュースを悪用したスパムやTwitter上で確認されたワームに注意を、とシマンテックが警告している。
謎の究明やコンサート中止で誘うスパムたち
同社の6月の月例スパムレポートによると、以下のようなタイトルで悪意のあるサイトに誘導したり、ワームのコピーを添付した画像付きスパムが増えているという。
- Remembering Michael Jackson - the King of Pop; Transformers(ポップの王様マイケル・ジャクソン追悼)
- Who killed Michael Jackson?(誰がマイケルを殺したのか?)
- Jackson is still alive: proof(ジャクソンはまだ生きている:証拠はこちら)
このほか、イギリスで開催予定だったコンサートの中止に関連して、「チケット代金を返還するために、登録情報をこちらに記入してほしい」といった個人情報を詐取しようとする内容のスパムも出回り始めている。
現時点ではスパムメール全体の約1%がマイケル関連の内容となっている。オバマ大統領就任の際には、100日間で最大約2%を占めるに至ったという経緯があり、同様に世界的な関心事であるマイケルの訃報を悪用したスパムが、今後もエスカレートする可能性は高い、とシマンテックでは報告している。
Twitterでも新たなワーム「W32.Koobface.C」が登場
一方、スパムメールだけでなくミニブログサービス「Twitter」でも、2008年8月に発見されたワーム「W32.Koobface.A」の亜種が発見されている。Twitterは最近急速に利用者が拡大しているサービスなので、会社のPCからつい閲覧・書き込みしているという人は特に注意されたい。
そのワームに誘うタイトルの中には、以下のように下心につけ込むものだけでなく、マイケルの遺書を公開中、といったウソでリンクを踏ませるものもある。
- My home video :) (私のホームビデオ)
- Watch my new private video! LOL :) (私の新しいプライベートビデオを見て!)
- michaeljackson' testament on youtube(マイケルジャクソンの遺書をyoutubeで公開中)
うっかりリンクを踏むと、動画を視聴するためのプログラムをダウンロードするように指示が出て、そのダウンロードファイルの中にワームが仕込まれている、というわけだ。くれぐれも好奇心などから社内ネットワークなど、重要なシステムを危険にさらさないよう、コミュニケーションツールの使い方には注意してほしい。