キヤノンから、ハイビジョンビデオカメラ「iVIS」のニューモデルが2機種発表された。コンパクトサイズで約340gの軽量モデル「HF21」(予想実売価格13万円前後)と、8メガCMOSセンサー搭載の高画質モデル「HF S11」(予想実売価格15万円前後)で、発売はともに8月上旬の予定。
気軽に持ち歩けるHF21と
高画質を極めるHF S11
HF21は内蔵メモリー容量が64GBとなり、従来機「HF20」(内蔵32GBメモリー)と比べてさらに長時間の記録(最大24時間)が可能になった。ダブルメモリー仕様なので、SDメモリーカードを追加すればさらに記録時間を伸ばすことができる。
一方のHF S11は、859万画素の「HD CMOSセンサー」の搭載や光学15倍レンズの搭載、映像処理エンジン「DIGIC DV III」の搭載など、同社の高画質撮影技術がフルに盛り込まれている。より高画質を追求するユーザーなどに向けた上級モデルだ。
どちらも新たな機能として、手ブレ補正機能に「ダイナミックモード」を追加したことがポイント。レンズシフトの可動範囲を広げることで手ブレ補正効果を14倍に向上。歩き撮りなど手ブレが目立ちやすい撮影でもブレのない映像が撮影できる。
しかも、独自の顔検出機能「フェイスキャッチテクロノジー」や「ハイスピードAF」と組み合わせることで、動きの激しい条件でも被写体にピントの合った撮影ができる。
このほかの新機能としては、撮影モードに「夜景」が追加されている。これは、従来のように感度を上げて夜の街などを明るく撮影するのではなく、ゲインを設定することで見た目の暗さに近い夜景を撮影できる。ゲインを抑えることでノイズの増加を抑え、夜の空の黒さをしっかりと再現できるようになった。
HF S11は高級モデルに相応しい上質なボディデザインも特徴。素材の違いに合わせてグラファイトブラックとダイヤモンドブラックを使い分け、質感を高めている。単なる高級感というより、同社のデジタル一眼レフカメラのような、道具としての美しさを感じる仕上がりだ。