7月6日、ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパン(以下、ウォッチガード)は同社のUTM「Firebox X e-series」用のソフトウェア「WatchGuard Fireware XTM」の最新版および、新機種「WatchGuard XTM1050」を発表した。
大きく改良されたFireware XTM
WatchGuard Fireware XTM最新版では、まずセキュリティ機能が強化。HTTPSのプロキシ機能を利用し、オンライン取引などで用いられるHTTPSのデータをいったん復号化し、精査を行なうHTTPインスペクション機能が追加された。また、SIP、H.323などのVoIP、IMやP2Pアプリケーションなどのセキュリティ確保も可能になった。
ネットワーク機能に関しては複数台のWatchGuard X e-Seriesを用いたクラスタ構成が強化された。アクティブ-アクティブのロードバランシング型構成のほか、フェイルオーバー、セッション同期などがサポートされている。その他、ブリッジとして動作するトランスペアレントモード、キャッシュサーバへのHTTPSリダイレクト、VPN経由でのマルチキャスト、ブランチからのVPN接続でのNATサポート、外部インターフェイスへのVLANの複数割り当てなどの機能も強化された。
Fireware XTMでは管理面も強化され、WatchGuard System Managerという従来の管理コンソールに加え、CLIとWeb GUIがサポートされた。CLIにより、スクリプトによる作業の自動化も可能になる。
10GbpsのFWを持つハイエンドモデル「XTM1050」の投入
また、Fireware XTMを搭載する新プラットフォームとして投入されたのが、クアッドコアのプロセッサを2基搭載することで10GbpsのFWスループット(VPNは2Gbps)を実現したWatchGuard XTM1050。先頃開催されたInterop Tokyo 2009でも展示されていた機種で、12ポートのギガビットポートを搭載し、電源やファンも冗長化されている。出荷は今期中(7~9月)の予定となっている。
なお同社は7月9日(東京)、7月10日(大阪)に「WatchGuard Forum 2009」を開催し、同社の最新動向などを紹介するという。